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by nicoxz

日経平均633円安で「幻のSQ」出現、今後の下値メドを解説

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はじめに

2026年3月13日の東京株式市場で、日経平均株価は前日比633円(1.16%)安の5万3819円で取引を終えました。この日は株価指数先物・オプション3月物のメジャーSQ(特別清算指数)算出日でしたが、取引時間中の安値がSQ値に届かない「幻のSQ」が出現しました。

イランによるホルムズ海峡の実質的封鎖の長期化懸念や原油価格の高騰を背景に、自動車株や半導体関連株を中心に売りが優勢となっています。本記事では「幻のSQ」の意味と今後の相場への影響、そして下落要因を詳しく解説します。

「幻のSQ」とは何か

SQの基本的な仕組み

SQ(Special Quotation)とは、先物やオプション取引の最終決済に用いられる特別清算指数のことです。3月、6月、9月、12月の第2金曜日に算出されるものは「メジャーSQ」と呼ばれ、市場参加者から特に注目されます。SQ値は対象銘柄の始値をもとに算出されますが、ストップ高やストップ安の銘柄も含まれるため、実際の日経平均株価とは乖離が生じることがあります。

3月SQで何が起きたか

3月13日に算出されたSQ値は5万2909円でした。この日の日経平均の安値は5万3690円付近であり、SQ値を上回ったまま取引が終了しました。つまり、日経平均が一度もSQ値まで下がらなかった「下に幻のSQ」が出現したことになります。

前月2月のSQ値は5万7045円であり、3月SQ値はそこから約4136円も低い水準です。この大幅な低下は、2月28日の米国・イスラエルによるイラン攻撃以降の相場急落を反映しています。

幻のSQが示唆するもの

市場では「下に幻のSQ」が出現した場合、そのSQ値が下値支持線(サポートライン)として機能するとの見方があります。過去のデータでは、下に幻のSQが出現した後は翌週以降の相場が比較的堅調に推移する傾向が確認されています。

今回の3月SQ値5万2909円は、当面の下値メドの一つとして意識される可能性があります。ただし、これはあくまで経験則であり、地政学リスクが高まっている現在の環境では、必ずしも過去の傾向通りになるとは限りません。

下落の背景にある3つの要因

ホルムズ海峡封鎖と原油高

最大の下落要因は、イランによるホルムズ海峡の実質的封鎖です。世界の石油輸送の約3割がこの海峡を通過しており、日本の原油輸入の約9割が中東に依存しています。機雷敷設の報道を受けてタンカーの通行量は約70%減少し、WTI原油先物は一時1バレル98ドル付近まで上昇しました。

原油価格の高騰は企業の原材料コスト増加につながり、特にエネルギー消費の大きい製造業への業績悪化懸念が広がっています。

自動車・半導体関連株への売り集中

3月13日の東京市場では、自動車や半導体関連株を中心に幅広い銘柄で売りが優勢となりました。日経平均への下落寄与度トップはアドバンテストで、1銘柄で約225円分を押し下げています。ソフトバンクグループやホンダも大きく値を下げました。

売買代金の上位にはキオクシア、レーザーテク、フジクラなど半導体関連銘柄が並び、活発な取引の中で売りが優勢となった様子がうかがえます。ホンダは前日比87円安の1361円と、約6%の下落となりました。

米イラン軍事衝突の長期化懸念

2月28日に始まった米国・イスラエルによるイラン攻撃以降、日経平均は調整局面に入っています。3月2日から6日の週間下落幅は3229円(5.5%減)に達し、2025年4月のトランプ関税ショック以来の大幅下落を記録しました。ヘグセス米国防長官が13日にイランへの過去最大規模の空爆実施を発表するなど、軍事作戦の長期化が市場心理を冷やしています。

注意点・展望

テクニカル指標から見た下値メド

現在の日経平均にはいくつかの下値メドが意識されています。まずSQ値の5万2909円がサポートラインとして機能するかが注目されます。その下には3月9日の安値圏である5万1000円付近、さらに75日移動平均線や100日移動平均線が控えています。

今後の注目ポイント

来週以降は原油価格の動向が最大の焦点です。ホルムズ海峡の掃海作業の進捗や、米イラン間の軍事的緊張の変化が原油市場を左右します。また、3月17日からの週にはFOMC(米連邦公開市場委員会)の開催も予定されており、金融政策の方向性も市場に影響を与える可能性があります。

個人投資家にとっては、地政学リスクが高まっている局面で急いでポジションを取ることは避け、情勢の推移を見極める姿勢が重要です。

まとめ

3月13日の東京株式市場は、イランのホルムズ海峡封鎖懸念と原油高を背景に日経平均が633円安の大幅続落となりました。メジャーSQ算出日に「幻のSQ」が出現し、SQ値5万2909円が今後の下値支持線として意識されます。

自動車・半導体関連株を中心に幅広い銘柄で売りが続いており、中東情勢の推移と原油価格の動向が引き続き相場の方向性を左右する展開です。地政学リスクの不透明感が高い中、冷静な情報収集と慎重な判断が求められます。

参考資料:

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