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by nicoxz

日経平均が急反発、中東和平期待と高配当株が押し上げ

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はじめに

2026年3月25日の東京株式市場で、日経平均株価が前日比1300円超の急反発を見せました。2月末に始まった米国・イスラエルによるイラン攻撃以降、地政学リスクの高まりから日本株は大きく下落していましたが、ここにきて和平交渉への期待感が急速に広がっています。

この日は保険、銀行、自動車といった高配当セクターへの買いが特に目立ちました。中東情勢の改善期待に加え、3月末の配当権利確定日を控えた「配当取り」の動きも相場を下支えしています。本記事では、この急反発の背景と今後の注目ポイントを詳しく解説します。

中東情勢の緩和が市場心理を大きく改善

イランが日本船舶のホルムズ海峡通過を容認へ

急反発の最大の要因は、中東の和平に向けた動きが加速したことです。イランのアラグチ外相は3月20日、共同通信のインタビューで、封鎖状態にあるホルムズ海峡について日本関連船舶の通過を認める用意があると明らかにしました。すでに日本側と協議に入ったとも明言しています。

さらに3月24日には、イランが国際海事機関(IMO)加盟国に書簡を回覧し、自国に対する攻撃行為を支援しない国の船舶については、ホルムズ海峡の通航を認める方針を示しました。これは事実上、敵対国以外の商業船舶に対する封鎖の部分的解除を意味します。

中東に原油輸入の9割超を依存する日本にとって、ホルムズ海峡の航行再開は経済の生命線に直結する問題です。この動きが投資家の安心感につながりました。

原油価格の急落がインフレ懸念を後退させる

和平交渉の進展に伴い、原油市場にも大きな変化が現れています。WTI原油先物は3月25日に続落し、1バレル87ドル台まで下落しました。トランプ大統領がイランのエネルギーインフラへの攻撃を5日間停止する命令を出したことが、緊張緩和のシグナルと受け止められたためです。

3月初旬には1バレル100ドル目前まで上昇していたことを考えると、わずか数週間で10%以上の下落となります。原油価格の低下は、エネルギーコストの上昇を通じたインフレ加速やスタグフレーション(景気停滞下の物価上昇)への懸念を和らげる効果があります。

この原油安は、特にエネルギーコストの影響を受けやすい製造業や運輸業の株価にとって追い風です。日本企業全体の業績見通しにもプラスに働くとの見方が広がっています。

高配当株への資金集中が相場を下支え

保険・銀行・自動車セクターに集中買い

この日の上昇で特に目立ったのは、保険、銀行、自動車といった高配当セクターへの買いです。日経平均構成225銘柄のうち値上がり銘柄が約8割以上を占める全面高となりましたが、中でもこれらのセクターへの資金流入が顕著でした。

保険株は、中東リスクの後退による保険金支払いリスクの低下が評価されています。銀行株は、日銀の金融政策正常化による金利上昇の恩恵を受ける代表的なセクターとして引き続き人気を集めています。自動車株は、原油安による消費者のガソリン負担軽減や、円安基調の継続による輸出採算の改善期待が買い材料です。

3月末の配当権利取りが追い風に

もう一つの重要な要因が、3月末の配当権利確定日が迫っていることです。2026年3月期は多くの上場企業が増配を予定しており、権利確定前に配当を受け取る権利を得ようとする「配当取り」の動きが活発化しています。

日経累進高配当株指数に採用されている銘柄を中心に、連続増配を続ける企業への関心が高まっています。予想配当利回りが3%以上の銘柄は、特に機関投資家や個人投資家の双方から注目されています。メガバンクをはじめとする高配当・低PER・低PBRのバリュー系大型株は、地政学リスクが不透明な局面でも比較的安定した投資先として選好されやすい傾向があります。

注意点・今後の展望

和平交渉はまだ初期段階にあり、楽観は禁物です。イランのアラグチ外相は「停戦は受け入れない。完全で包括的で永続的な終戦を望む」と述べており、交渉が長期化する可能性も否定できません。

また、イランがホルムズ海峡を通航する商業船舶に対して通航料金の徴収を開始したことも新たな懸念材料です。これは世界で最も重要な海上エネルギー輸送路に対するイランの支配力を示すものであり、今後の交渉の行方次第では再び緊張が高まるリスクがあります。

株式市場については、日米首脳会談の結果や、4月以降の企業決算シーズンの動向も注視する必要があります。中東情勢が安定に向かえば、日経平均は5万5000円台への回復も視野に入りますが、地政学リスクの再燃には引き続き警戒が必要です。

まとめ

3月25日の日経平均1300円超の急反発は、イランによるホルムズ海峡の部分的な航行容認や原油価格の下落といった中東和平への期待感が主因です。これに3月末の配当権利取りの動きが加わり、保険・銀行・自動車など高配当セクターを中心に幅広い買いが入りました。

ただし、和平交渉の先行きには不透明感が残ります。投資家としては、配当利回りの高いバリュー株を中心に据えつつ、中東情勢の変化に柔軟に対応できるポートフォリオ運用が求められます。今後はイランと米国の交渉の進展、原油価格の動向、そして日米首脳会談の結果に注目が集まります。

参考資料:

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