Claude Opus 4.5を触りまくった開発者が語る本音レビュー
はじめに
2025年11月24日、AnthropicがClaude 4.5シリーズの最上位モデル「Claude Opus 4.5」をリリースしました。9月のSonnet 4.5、10月のHaiku 4.5に続く3つ目のメジャーリリースで、わずか2ヶ月で3モデルという驚異的なペースです。
リリース直後から触りまくっていますが、正直な感想を一言でいうと「すごくよい」。曖昧な表現で申し訳ないのですが、これまでのClaudeとは明らかに一線を画す体験でした。
この記事では、実際に使ってみて感じた3つの大きな変化と、開発者として知っておくべき技術的なポイントを共有します。
Opus使用制限の撤廃という衝撃
これまでの制限がストレスだった
以前のOpusモデルには厳しい使用制限がありました。Proプランでも回数制限があり、ヘビーユースしたい開発者にとっては常に残り回数を気にしながら使う必要がありました。Sonnetで済む作業はSonnetで、本当に難しいタスクだけOpusを使う、という運用を強いられていたわけです。
Opus 4.5で制限が大幅緩和
Opus 4.5のリリースに伴い、Pro・Max・Team・Enterpriseの各プランでOpusがデフォルトモデルとして提供されるようになりました。これにより、以前のような「Opus使用回数を温存する」というストレスから解放されています。
この変化の背景には、Opus 4.5の効率化があります。公式発表によると、同等の性能を発揮しながら最大76%のトークン削減を実現しています。つまり、以前のOpusと同じタスクをこなすのに必要なコストが大幅に下がったことで、制限を緩和できたと考えられます。
API利用者にとっても朗報です。価格は100万トークンあたり入力$5・出力$25で、前モデル($15/$75)から約67%の値下げとなりました。
5行のメモが提案スライドに変わる体験
実際に試したこと
「こういう提案をしたい」という5行程度のメモをOpus 4.5に渡したところ、構成の整った提案スライドの骨子が返ってきました。単なるテキストの整形ではなく、提案の文脈を理解した上で、説得力のある流れに再構成されていたのが印象的でした。
これは公式ブログでも言及されている特徴と一致します。Anthropicによると、Opus 4.5は「曖昧さを処理し、トレードオフについて手取り足取りなしで推論する」能力が向上しています。内部テスターからは「状況を理解して自律的に問題を解決する」というフィードバックが多く寄せられたとのことです。
ビジネス文書作成への応用
NotionのAIリードエンジニアであるSarah Sachs氏は「Opus 4.5はユーザーが実際に何を求めているかを解釈し、一発で共有可能なコンテンツを生成する」とコメントしています。
これは私の体験とも一致します。以前のモデルでは「もう少し詳しく」「この部分を修正して」といったやり取りが必要でしたが、Opus 4.5では最初から意図を汲み取った出力が返ってくる確率が明らかに上がっています。
コーディング性能の進化を実感
ベンチマークが示す実力
Opus 4.5はSWE-bench Verified(実際のGitHubリポジトリから抽出したバグ修正タスクのベンチマーク)で80.9%を達成しました。これはGoogleのGemini 3 Pro(76.2%)やOpenAIのGPT-5.1(77.9%)を上回る数値です。
さらに興味深いのは、Anthropicが採用候補者に課す高難度の技術試験をOpus 4.5に受けさせたところ、2時間の制限時間内で過去のすべての人間候補者を上回るスコアを記録したというエピソードです。
実際の使用感
コーディングにおける変化は主に2点です。
1つ目は精度の向上。複数ファイルにまたがる依存関係の理解や、複雑なバグの原因特定が明らかに改善されています。以前は「なんとなくそれっぽいコード」が返ってくることもありましたが、Opus 4.5ではコンテキストを正確に把握した上での回答が増えました。
2つ目はスピード。トークン効率が上がったことで、同じタスクでもレスポンスが速くなっています。公式発表によると、中程度のeffort設定でSonnet 4.5の最高スコアに匹敵しながら、出力トークンを76%削減できるとのことです。
Claude Codeの進化
Claude Codeもアップデートされ、デスクトップアプリで複数のローカル・リモートセッションを並行実行できるようになりました。また、新しい「Plan Mode」では、実行前にユーザーが編集可能なplan.mdファイルを作成し、事前に計画を確認できます。
iGent AIのCEOであるSean Ward氏は「Claude Opus 4.5は、これまでテストしたどのモデルよりも効率的に長期的なコーディングタスクを処理する」と評価しています。
開発者が知っておくべき技術仕様
APIでの利用
モデル名は claude-opus-4-5-20251101 です。主要クラウドプラットフォーム(Amazon Bedrock、Google Cloud Vertex AI、Microsoft Foundry)でも利用可能です。
# APIでの利用例
curl https://api.anthropic.com/v1/messages \
-H "x-api-key: $ANTHROPIC_API_KEY" \
-H "content-type: application/json" \
-d '{
"model": "claude-opus-4-5-20251101",
"max_tokens": 1024,
"messages": [{"role": "user", "content": "Hello"}]
}'
effortパラメータの活用
新たに導入された effort パラメータにより、タスクに応じて精度と速度のバランスを調整できます。
- low: レスポンス速度とコストを優先
- medium: バランス型(Sonnet 4.5相当の性能で76%トークン削減)
- high: 最大性能(Sonnet 4.5を4.3ポイント上回る)
タスクの重要度に応じて使い分けることで、コスト最適化が可能です。
安全性の向上
Opus 4.5はプロンプトインジェクション攻撃への耐性が業界最高レベルとされています。エージェント用途など、外部入力を処理するユースケースでは重要なポイントです。
注意点とTips
移行時の確認事項
既存のプロンプトをOpus 4.5に移行する際は、以下を確認してください。
- モデル名の更新(
claude-opus-4-1→claude-opus-4-5-20251101) - effortパラメータの設定(未指定の場合のデフォルト動作を確認)
- プロンプトキャッシュの活用(最大90%のコスト削減が可能)
料金体系の整理
| 項目 | Opus 4.5 | Opus 4.1(旧) |
|---|---|---|
| 入力 | $5/100万トークン | $15/100万トークン |
| 出力 | $25/100万トークン | $75/100万トークン |
| キャッシュ利用時 | 最大90%削減 | - |
| バッチ処理時 | 50%削減 | - |
Opusが適するユースケース
Opus 4.5は「これまでのモデルでは解決できなかったユースケース」に最適化されています。具体的には、複雑なエージェントワークフロー、長期的なコーディングタスク、高精度が求められるエンタープライズ用途などです。
シンプルなタスクであれば、引き続きSonnet 4.5やHaiku 4.5のほうがコストパフォーマンスに優れる場合があります。
まとめ
Claude Opus 4.5を使ってみて感じた変化は「AIが本当に仕事のパートナーになった」という感覚です。
使用制限の緩和により気兼ねなく使えるようになり、曖昧な指示でも意図を汲み取ってくれる。コーディングでは精度とスピードの両方が向上し、開発体験が明らかに改善しました。
2ヶ月で3モデルという異常なリリースペースは、AI業界の競争激化を象徴しています。OpenAIのGPT-5.1、GoogleのGemini 3との三つ巴の戦いは今後も続くでしょう。
まだ触っていない方は、ぜひ試してみてください。特にコーディングやドキュメント作成で日常的にAIを使っている開発者にとって、Opus 4.5は間違いなく選択肢に入るモデルです。
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