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by nicoxz

4月から防衛増税が開始、たばこ税と法人税の負担増の全容

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はじめに

2026年4月、防衛力強化のための増税がいよいよ始まります。まず対象となるのはたばこ税と法人税です。加熱式たばこは大手メーカーの銘柄で1箱あたり20〜50円の値上げとなり、法人税には基準法人税額に対して4%の付加税が課されます。

さらに2027年1月からは所得税にも1%の付加税が導入される予定です。安全保障環境の変化を背景に、企業と家計の税負担は今後も段階的に増加していきます。本記事では、防衛増税の具体的な内容と企業・家計への影響を解説します。

防衛増税の背景

防衛費GDP比2%への引き上げ

防衛増税の背景には、日本政府が掲げる防衛費のGDP比2%への引き上げ目標があります。中国の軍事力拡大、北朝鮮のミサイル開発、ロシアのウクライナ侵攻など、東アジアの安全保障環境が急速に変化する中、日本は防衛力の抜本的強化を決定しました。

2022年12月に閣議決定された「防衛力整備計画」では、2023〜2027年度の5年間で約43兆円の防衛費を確保することが定められました。この財源の一部を税制措置で賄うのが、今回の防衛増税です。

財源確保の3税による措置

防衛財源の確保は、たばこ税、法人税、所得税の3つの税目で行われます。当初は3税すべてを2026年4月から実施する方針でしたが、政治的な調整の結果、たばこ税と法人税が2026年4月から先行実施され、所得税は2027年1月からの実施となりました。

たばこ税の増税内容

加熱式たばこが2段階で値上げ

たばこ税の増税は、まず加熱式たばこの課税方式の見直しから始まります。2026年4月と10月の2回に分けて実施され、加熱式たばこの税額を紙巻きたばこと同水準に引き上げます。

現行制度では、加熱式たばこは紙巻きたばこに比べて課税額の計算方法が異なるため、実質的な税負担が低くなっていました。この差を解消するのが今回の改正の趣旨です。銘柄によって値上げ幅は異なりますが、大手メーカーの主要銘柄では1箱(20本)あたり20〜50円程度の価格上昇が見込まれます。全体では1箱あたり40〜90円程度の増税となる銘柄もあります。

その後もたばこ全体で段階的に増税

加熱式たばこの課税見直しに続き、2027年4月からはたばこ全体(紙巻き・加熱式の両方)を対象に、1本あたり0.5円ずつの増税が3年間にわたって実施されます。2029年4月までに1箱(20本)あたり合計30円程度の増税となる計算です。

現在の主要銘柄の価格が1箱580〜600円程度であることを考えると、加熱式たばこの課税見直しと合わせて、2029年までに最大100円以上の値上げとなるケースもあり得ます。

法人税の増税内容

防衛特別法人税の新設

2026年4月1日以後に開始する事業年度から、「防衛特別法人税(仮称)」が新設されます。基準法人税額から500万円を控除した金額に対して4%を課す仕組みです。

ポイントは500万円の基礎控除額が設定されている点です。基準法人税額が500万円以下の中小企業は課税対象外となり、実質的に大企業や中堅企業が主な負担者となります。

企業への具体的な影響

法人税の実効税率は現在約29.74%ですが、防衛特別法人税の導入により実質的な負担率はさらに上昇します。ただし、課税の基準は「基準法人税額」(法人税額そのもの)であり、所得に対して直接4%が上乗せされるわけではない点に注意が必要です。

例えば、基準法人税額が1,000万円の企業の場合、控除額500万円を差し引いた500万円に4%を乗じた20万円が追加の税負担となります。基準法人税額が5,000万円の企業であれば、追加負担は180万円です。

所得税の増税(2027年1月〜)

防衛特別所得税1%の付加

所得税については、2027年1月から所得税額に1%を付加する「防衛特別所得税(仮称)」が導入される予定です。ただし、同時に東日本大震災の復興財源に充てられている「復興特別所得税」の税率が現行の2.1%から1%引き下げられます。

そのため、所得税の付加税率は実質的にはほぼ変わらない設計となっています。復興特別所得税の課税期間が延長される形で、家計の手取りへの影響は限定的です。ただし、復興特別所得税の期間延長分だけ、長期的な税負担は増加します。

注意点・展望

防衛増税の規模は、たばこ税で年間約2,000億円、法人税で年間約7,000〜8,000億円、所得税で年間約2,000億円と試算されています。3税合計で年間約1兆円強の財源確保を目指す設計です。

しかし、たばこ税については増税による禁煙者の増加で税収が想定通りに伸びない可能性も指摘されています。また、法人税の増税が企業の設備投資や賃上げの意欲を削ぐリスクも懸念されています。

今後の安全保障環境次第では、さらなる防衛費の増額が必要となる可能性もあります。その場合、追加的な増税や国債発行が議論される可能性があり、企業や家計にとって税負担の増加は長期的なトレンドとなりそうです。

まとめ

2026年4月から防衛力強化のための増税が始まります。たばこ税は加熱式たばこが1箱20〜50円の値上げ、法人税は基準法人税額に対して4%の付加税が課されます。所得税の付加税は2027年1月から開始予定です。

中小企業は法人税の基礎控除(500万円)により影響が限定的ですが、大企業にとっては確実なコスト増となります。たばこの喫煙者にとっても負担増が続く見通しです。防衛増税は段階的に実施されるため、今後のスケジュールと自社・家計への影響を確認しておくことが重要です。

参考資料:

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