公明党と立憲民主党が新党結成で合意、中道結集で高市政権に対抗
はじめに
公明党と立憲民主党が2026年1月15日、次期衆院選に向けて「新党」結成で合意しました。両党は比例代表で統一名簿を作成し、「中道」を掲げて高市早苗政権への対抗軸を打ち出す方針です。
公明党は2025年10月に26年間続いた自民党との連立を解消しており、今回の合意は日本政界の大きな再編を意味します。野田佳彦代表と斉藤鉄夫代表が共同代表を務め、衆院選公示までに新党を立ち上げる予定です。
本記事では、新党結成の経緯と背景、今後の見通しについて解説します。
新党結成合意の内容
1月15日の党首会談
立憲民主党の野田佳彦代表と公明党の斉藤鉄夫代表は1月15日、国会内で会談し、1月27日と見込まれる衆院選公示までに「中道路線」を掲げた新党を結成することで合意しました。
双方の衆院議員だけで結党し、両氏が共同代表に就く方向で調整しています。新党の党名は16日にも決定・公表される予定です。
統一名簿と選挙協力
新党に参加する候補者による比例代表の統一名簿を作成します。比例の各ブロックでは公明党の候補を上位で優遇する方向です。代わりに公明党は小選挙区から撤退し、立民候補を支援する案が浮上しています。
両党の衆院議員はいったん離党した上で新党に参加しますが、立民・公明ともに現在の党を存続させます。参院議員や地方議員は引き続き各党に所属する形態となります。
勢力規模と目標
立民の衆院議員は現在148人(副議長を含む)、公明は24人です。仮に全員が新党に参加すれば172人となり、自民党の衆院勢力(196人)に迫る規模となります。
野田代表は衆院選の目標について「比較第1党を目指す」と明言しました。
新党結成の背景
公明党の自民党連立離脱
公明党は2025年10月10日、26年間続いた自民党との連立政権から離脱しました。直接の原因は、自民党の「政治とカネ」問題への対応が不十分だったことです。
公明党が求めていた企業・団体献金の規制強化について、自民党側は「これから検討する」という回答にとどまりました。また、政治資金パーティーを巡る不記載問題についても、全容解明に向けた具体的行動が示されませんでした。
両党の危機感
野党第1党と第3党を新党結成に突き動かしたのは、高市政権への懸念と党勢衰退への危機感でした。
立民の支持率は長く低迷しています。公明も自民との連立を解消後、単独での選挙戦は厳しい状況にあります。報道各社の世論調査で高市内閣の支持率が75%前後と高いことを踏まえ、両党は衆院選での苦戦を想定しています。
「右傾化」への対抗
斉藤代表は1月15日の中央幹事会で「分断と対立が続き、右傾化が進む政治状況のなか、中道主義の大きな固まりを作ることが日本の未来を作ることになる」と訴えました。
安全保障政策や憲法改正を巡って高市政権への対抗軸を打ち出す狙いがあります。選択的夫婦別姓制度の導入推進や、政治改革を共通政策に掲げる方向で検討が進んでいます。
公明党・自民党連立解消の経緯
26年間の連立の終焉
自公両党の連立は1999年10月に始まり、野党時代をはさんで26年間続いてきました。中央大学の中北浩爾教授は「選挙協力がうまくいっていたからだ。組織票を相互に融通することで議席を増やし、ウィンウィンの関係を築いてきた」と分析しています。
しかし、裏金問題の影響で選挙協力のプラス効果が打ち消され、2024年の衆院選、2025年の都議選・参院選と「自公3連敗」となりました。
高市新総裁の姿勢が決定打
高市早苗・自民党新総裁は裏金問題について決着済みとの姿勢を示し、旧安倍派”5人衆”の一人である萩生田光一衆院議員を幹事長代行に復権させました。この対応が公明党の離脱を決定づけたとされています。
創価学会の判断
今回の連立離脱は、公明党の支持母体である創価学会の主導とみられています。2023年11月に死去した池田大作名誉会長の路線修正を意味するものです。
池田氏の死去により、自民党との連立や選挙協力の重要度が相対的に低下したと分析されています。
今後の展望と課題
国民民主党との連携
立民と公明は国民民主党にも参加を呼びかけていますが、玉木雄一郎代表は「主義、主張の違う政党が選挙のときだけ名簿を1つにするのは国民にわかりやすいのか」と疑問を呈しています。
国民民主党の参加がなければ、「中道結集」の広がりは限定的になる可能性があります。
政策面での課題
日本経済新聞の社説は「立憲民主党・公明党の『中道新党』は政策と刷新感が試される」と指摘しています。両党の間には安全保障政策などで温度差があり、どこまで政策を一致させられるかが課題となります。
選挙戦への影響
新党結成が選挙戦にどう影響するかは不透明です。「相乗効果」を生むのか、それとも両党の支持層が「相殺」されるのか、有権者の反応が注目されます。
まとめ
公明党と立憲民主党が衆院選に向けて新党結成で合意しました。26年間続いた自公連立の解消を経て、日本政界は大きな再編期を迎えています。
両党合わせて172人の衆院議員を擁する新党は、「中道」を掲げて高市政権への対抗軸を目指します。しかし、国民民主党の参加や政策面での一致など課題も残されています。
1月27日公示、2月8日投開票が有力視される衆院選に向け、政界再編の動きは加速しそうです。
参考資料:
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