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by nicoxz

イランと米国が核協議再開、オマーンで8カ月ぶり

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はじめに

2026年2月6日、イランと米国の核協議がオマーンの首都マスカットで行われました。両国の核問題に関する対話は2025年5月以来約8カ月ぶりとなります。イランのアラグチ外相は協議後、「良いスタートを切った」と評価し、交渉継続で合意したことを明らかにしました。

2025年には米国とイスラエルによるイランの核施設への攻撃という衝撃的な事態が発生しています。緊張が極度に高まった状況からの対話再開は、中東情勢にとって重要な転換点となる可能性があります。

2月6日の協議の概要

オマーン仲介による間接交渉

今回の協議は、オマーン政府の仲介による間接交渉の形式で行われました。イラン代表団はアラグチ外相が率い、米国側からはウィットコフ中東担当特使やクシュナー氏が参加しています。

間接交渉とは、イランと米国の代表団が直接同じテーブルにつくのではなく、オマーンのバドル・アルブサイディ外相が仲介役として両者の間を行き来する方式です。この形式は2025年4月にも使われており、両国間の深い不信感を反映しています。

「核問題のみ」に限定された議題

アラグチ外相はイラン国営通信(IRNA)に対し、協議の議題は核問題のみに限定され、それ以外のテーマは話し合われなかったと述べています。イラン側は協議の場で「脅威と圧力からの自制が対話の前提条件である」と主張し、米国に対してこの点の遵守を求めました。

トランプ大統領は6日、協議について「非常に良い協議だった」との認識を示し、来週初めに再度協議を行うと説明しました。一方で、イランと貿易する国からの輸入品に25%の関税を課す大統領令に署名しており、圧力と対話を同時に進める姿勢を見せています。

協議再開に至る経緯

核施設攻撃という衝撃

2025年6月13日、イスラエルは「ライジング・ライオン作戦」を発動し、イラン国内100カ所以上の核施設を大規模に攻撃しました。さらに同年6月22日には、トランプ政権もイラン中部フォルドゥなどの3カ所の核施設を標的とした空爆を実施しています。

これらの軍事行動はイランの核開発能力に大きな打撃を与えました。笹川平和財団の分析によると、主要な濃縮施設が被害を受けたことで、イランの核開発プログラムは大幅な後退を余儀なくされたとされています。

IAEA査察官の完全撤退

国際原子力機関(IAEA)は2025年7月4日、イランに残っていた全査察官を撤退させました。IAEAの査察官がイランから完全に排除されるのは、20年前にウラン濃縮を開始して以来初めてです。これにより、イランの核活動に対する国際的な監視体制は事実上崩壊した状態にあります。

攻撃前の時点で、イランが保有する60%濃縮ウランは400kgを超えていました。2025年2月末の274.8kgから5月末の408.6kgまで、わずか3カ月で約1.5倍に増加させるなど、急速な核開発を進めていた最中の出来事でした。

交渉の焦点と課題

核合意(JCPOA)の消滅

2015年に締結されたイラン核合意(JCPOA)は、2025年10月18日に「終了日」を迎えました。同合意はイランのウラン濃縮を3.67%に制限し、IAEAによる厳格な監視を規定していましたが、トランプ政権が2018年に離脱して以降、実質的に機能していませんでした。

新たな枠組みの構築が必要ですが、両国の立場には大きな隔たりがあります。米国はイランの核兵器開発能力の完全な放棄を求める一方、イランは平和的核利用の権利を主張しています。

信頼構築の壁

アラグチ外相は協議後、「信頼の欠如」が最大の課題であると指摘しています。軍事攻撃を受けた直後の国が攻撃した側と交渉のテーブルにつくという構図自体が、イラン国内では大きな議論を呼んでいます。

一方、トランプ政権は「最大限の圧力」政策を維持しながら外交チャネルも開くという二重のアプローチを取っています。関税圧力と対話の併用が、イラン側の交渉意欲にどう影響するかが注目されます。

注意点・展望

中東全体への影響

イランの核問題は中東地域全体の安全保障に直結しています。サウジアラビアやUAEなど湾岸諸国も、イランの核開発動向を注視しています。協議の行方次第では、地域の軍拡競争が加速する可能性もあります。

合意への道のりは遠い

今回の協議は「良いスタート」と評価されましたが、実質的な合意に至るまでの道のりは極めて長いとみられています。IAEA査察の再開、濃縮活動の制限、制裁の緩和など、解決すべき課題は山積しています。来週予定されている次回協議で、具体的な進展があるかが当面の焦点です。

まとめ

8カ月の中断を経て再開されたイランと米国の核協議は、緊張緩和に向けた重要な一歩です。両国が交渉継続で合意したことは前向きな兆しですが、核施設攻撃やIAEA査察停止という前例のない状況からの対話再建は、容易ではありません。

トランプ政権の「圧力と対話」路線がどのような成果をもたらすか、そしてイラン側が実質的な妥協に応じる用意があるかが、今後の中東情勢を大きく左右します。

参考資料:

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