NVIDIA過去最高益、Blackwell好調でAI半導体需要続く
はじめに
米半導体大手エヌビディア(NVIDIA)の勢いが止まりません。2025年8〜10月期決算は売上高が前年同期比62%増の570億ドル(約8兆9,500億円)、純利益は65%増の319億ドルを記録し、いずれも四半期ベースで過去最高を更新しました。
主力のAI半導体が好調で、最先端の半導体「Blackwell(ブラックウェル)」の販売が大きく貢献しました。2025年11月〜2026年1月期の売上高見通しも650億ドルと、市場予想を大幅に上回る強気の姿勢を示しています。
本記事では、NVIDIAの最新決算、データセンター事業の成長、そして今後の展望について解説します。
2025年8-10月期決算
売上高・利益ともに過去最高
NVIDIAが発表した2025年8〜10月期決算は、売上高が前年同期比62%増の570億600万ドル(約8兆9,500億円)、純利益は65%増の319億1,000万ドルでした。
売上高、利益ともに市場予想を上回り、四半期ベースで過去最高を更新しました。AI半導体への旺盛な需要が続いていることを示す結果です。
データセンター部門が牽引
決算を最も押し上げたのは、AIサーバー向けのデータセンター部門です。データセンター売上は512億ドル(前年比+66%)となり、会社全体の売上高の約90%を占めるまでに成長しました。
内訳は、GPU(コンピュート)が430億ドル、ネットワーキング関連が82億ドルでした。
Blackwellの貢献
最先端の半導体「Blackwell」の販売が好調でした。大規模言語モデル、レコメンドエンジン、生成AI、AIエージェントなどの開発に使うプラットフォームへの需要が拡大しています。
Blackwellは前世代のHopperアーキテクチャから大幅な性能向上を実現しており、顧客からの引き合いが強い状況です。
驚異的な成長ペース
2年で売上5倍
AI向けGPUの需要が本格化した2023年(FY23)の売上高は609億ドル、対前年比で125.9%増を記録しました。さらに2024年(FY24)は1,305億ドルで、対前年比114.2%増となりました。
わずか2年で売上高が約5倍になるという、驚異的な成長を遂げています。
2025年も好調継続
2025年(FY25)に入ってからも、この驚異的な成長は続いています。上半期(1Qと2Q)の売上高合計は908億ドルで、2024年の通期実績である1,305億ドルに対して69.6%の進捗率です。
年間を通じて過去最高を大幅に更新する見込みです。
今後の見通し
強気のガイダンス
2025年11月〜2026年1月期の売上高を650億ドル(前後2%)と予想しています。これは市場予想の610億ドルを大幅に上回る水準です。
AIへの投資が継続する中、NVIDIAの成長余地はまだ大きいとの見方を示しています。
新製品投入計画
新製品の継続的な投入で優位性を維持する方針です。2026年には次世代半導体の「Rubin(ルービン)」、2027年後半には「Rubin Ultra」、2028年には「Feynman(ファインマン)」と、年に1度新型のAI半導体を投入する計画です。
供給制約が続く状況
クラウドGPUは「売り切れ」状態が続いています。2025〜2026年の受注残は5,000億ドルに達しており、BlackwellおよびBlackwell Ultraの需要は急増しています。
AIインフラへの投資はまだ「立ち上がり初期」にあり、供給制約が続いている状況です。需要に対して供給が追いついていない状態が、当面続く見通しです。
AI半導体市場の展望
競合の動向
NVIDIAが圧倒的なシェアを持つAI半導体市場ですが、競合も追い上げを図っています。AMDは「MI300」シリーズで市場参入を強化し、インテルも「Gaudi」シリーズを展開しています。
また、Google、Amazon、Microsoftなど大手クラウド企業が自社開発のAIチップを投入する動きも活発化しています。
中国市場のリスク
米国の対中輸出規制により、NVIDIAは中国市場での販売に制約を受けています。2025年8月にはエヌビディアとAMDが収益の15%を米政府に納付する条件で販売再開に合意しましたが、規制リスクは残ります。
長期的な成長余地
AIの普及はまだ初期段階にあり、企業のAI投資は今後も拡大する見通しです。データセンター、エッジコンピューティング、自動運転など、AI半導体の用途は広がり続けています。
NVIDIAは技術的優位性と幅広いソフトウェアエコシステム(CUDA)を持ち、この成長を取り込む最有力の立場にあります。
まとめ
NVIDIAの2025年8〜10月期決算は、売上高62%増の570億ドル、純利益65%増の319億ドルで、いずれも過去最高を更新しました。データセンター部門が512億ドルと会社全体の約90%を占め、Blackwell GPUが好調です。
2025年11月〜2026年1月期の売上高見通しは650億ドルと市場予想を大幅に上回り、受注残は5,000億ドルに達しています。AIインフラ投資はまだ「立ち上がり初期」であり、成長余地は大きいとの見方です。
2026年以降も「Rubin」「Feynman」など新製品投入が続く予定で、AI半導体市場でのNVIDIAの優位性は当面続く見通しです。
参考資料:
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