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by nicoxz

中国半導体装置メーカーが世界上位に台頭、国産化の現状

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はじめに

中国の半導体製造装置メーカーが、世界市場で存在感を急速に高めています。2025年の世界半導体製造装置メーカー上位20社に中国企業が3社ランクインし、2022年と比較して大幅な躍進を遂げました。背景にあるのは、米国による対中輸出規制です。先端半導体の開発・生産を封じ込める狙いで実施された規制が、皮肉にも中国の装置国産化を加速させる結果となっています。

本記事では、中国の半導体装置メーカーの成長実態、国産化率の現状、そして日本の装置メーカーにとっての影響と今後の展望を解説します。

急成長する中国の半導体装置メーカー

NAURAが世界8位に躍進

中国最大の半導体製造装置メーカーであるNAURA(北方華創科技)は、世界ランキングで前年の9位から8位に順位を上げました。2024年12月期の売上高は約298億元に達し、米中摩擦が本格化した2018年12月期と比較して約9倍の規模に成長しています。これは日本最大手の東京エレクトロンの約4分の1に相当する規模です。

NAURAの強みは、エッチング装置、成膜装置、ウエット洗浄装置など幅広い製品ポートフォリオを持つ点にあります。単一製品に依存せず、半導体製造の複数工程をカバーできる総合力が、急速な成長を支えています。

AMECも世界17位に

エッチング装置を主力とするAMEC(中微半導体設備)も、世界20位から17位へと順位を上げました。YMTC(長江メモリーテクノロジーズ)など、中国国内のメモリメーカーの投資拡大を追い風に業績を伸ばしています。

中国装置メーカー全体の成長率

中国の主要半導体製造装置メーカー6社(NAURA、AMEC、ACMリサーチ、パイオテック、HHQK、キングセミ)の2024年売上高合計は477億元(約9,826億円)に達し、前年比44%の成長を記録しました。2019年の中国上場前工程装置メーカーの売上高合計が約1,752億円だったことと比較すると、わずか5年で約10倍に拡大したことになります。

国産化率の現状と課題

前工程装置で国産化率25%に

中国の前工程装置市場における中国製の比率(国産化率)は、2024年時点で約25%に達しました。CVD装置、エッチング装置、塗布・現像装置、洗浄装置などの分野で中国製が急速にシェアを拡大しています。

米国の輸出規制により、中国の半導体メーカーは海外製装置の調達が困難になりました。これが国内装置メーカーへの需要を押し上げ、技術開発と量産体制の構築を加速させる要因となっています。

露光装置は依然として弱点

一方で、半導体製造の中核工程である露光装置の国産化率は1%未満にとどまっています。中国の国有露光装置メーカーSMEEは、2025年にようやく一世代前のDUV(深紫外線)装置の商用化に着手する段階です。

最先端のEUV(極端紫外線)露光装置はオランダのASMLが事実上独占しており、中国がこの分野で追いつくにはかなりの時間を要すると見られています。露光装置の技術格差は、中国の半導体国産化における最大のボトルネックです。

独自サプライチェーンの構築

NAURAは北京市政府系のファンド会社と共同で、最大30億元(約618億円)規模の半導体装置関連ファンドを設立しました。部品やソフトウエアなどのベンダー企業に出資し、装置だけでなくサプライチェーン全体の国産化を目指しています。

日本メーカーへの影響と展望

短期的には中国市場が成長ドライバー

2024年の中国への装置出荷額は過去最高の490億ドルに達すると予測されています。中国は世界最大の半導体装置市場であり、日本メーカーにとっても重要な収益源です。SEMIの予測では、2024年の世界半導体製造装置市場は過去最高の1,130億ドルに達し、2025年には1,210億ドル、2026年には1,390億ドルと成長が続く見通しです。

中長期的には代替リスク

中国メーカーはレガシー工程や量産安定性を重視する工程で、海外メーカーの装置を代替できる領域を着実に拡大しています。日本の装置メーカーの間でも「中国向けで伸びている売上は、いずれ国産装置に置き換わる前提で考えるべきだ」という危機感が広がっています。

2025年は中国市場全体としては前倒し導入の反動で前年割れになると予測されていますが、中国製装置に限れば国産化の追い風を受けて成長が続く可能性が高いです。

注意点・展望

中国の半導体装置国産化は着実に進んでいますが、過大評価には注意が必要です。国産化率25%は、裏を返せば75%はまだ海外製に依存していることを意味します。特に露光装置のような高度な技術を要する分野では、短期間でのキャッチアップは困難です。

一方で、米国の輸出規制が強化されるほど、中国の国産化へのインセンティブは高まります。規制が中国の技術的自立を促すという「逆効果」は、今後も継続する構造的な問題です。

日本の装置メーカーにとっては、中国市場での収益を享受しつつも、中長期的な市場シフトに備えた戦略が求められます。先端技術での優位性維持と、中国以外の市場開拓が重要な課題となります。

まとめ

中国の半導体製造装置メーカーは、米国の輸出規制を契機に急速な成長を遂げています。NAURAが世界8位、AMECが世界17位にランクインし、国産化率は約25%に到達しました。露光装置という大きな課題は残るものの、独自のサプライチェーン構築も進んでいます。

今後の注目点は、米国の規制強化の動向、中国の技術開発の進展速度、そして日本メーカーの戦略的対応です。半導体装置業界の勢力図は、今まさに大きな転換点を迎えています。

参考資料:

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