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by nicoxz

海外投資家が注目する衆院選後の日本株と為替の行方

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はじめに

2026年2月8日に投開票された第51回衆議院選挙は、自民党が単独で定数465の3分の2を超える316議席を獲得する歴史的大勝となりました。日本維新の会と合わせると352議席にのぼり、戦後最大規模の与党体制が誕生しています。

この結果を受け、海外投資家の間では日本株の一段高を予想する声が広がっています。一方、為替や金利については円安・金利高が加速するかどうかで見方が分かれている状況です。本記事では、海外市場関係者の分析を中心に、選挙後のマーケット見通しを解説します。

「高市トレード」の再加速と株高期待

過去最多議席がもたらす政策推進力

自民党の316議席は、1986年の中曽根康弘政権時の304議席を上回る戦後最多記録です。単独で憲法改正の発議に必要な3分の2以上を確保したことは、高市早苗首相の政策推進力が格段に強まったことを意味します。

海外投資家にとって、これは「高市トレード」の再加速を示唆するシグナルです。高市トレードとは、高市首相の積極的な財政政策を背景に「株買い・円売り・債券売り」のポジションを取る取引戦略を指します。2024年10月の首相就任以降、このトレードが日経平均を5万円台に押し上げる原動力となってきました。

シカゴ先物が示す週明けの展開

選挙結果を受け、シカゴの日経平均先物は3%超の急騰を見せ、58,620円をつけました。週明けの東京市場でも大幅高が見込まれており、日経平均は史上最高値を更新する可能性が指摘されています。

大和キャピタルマーケッツ・ヨーロッパのアナリストは「高市首相が注力するAI関連や造船関連の銘柄は、強い過半数獲得で恩恵を受けるだろう」と分析しています。

為替と金利で分かれる見方

円安進行を予想する立場

高市政権が掲げる積極財政は、国債の増発を伴う可能性が高く、これが長期金利の上昇圧力となります。金利上昇は通常であれば円高要因ですが、財政拡大による国債の信認低下を懸念する投資家は、むしろ円安方向に動くと見ています。

実際、高市政権の発足以降、10年国債利回りは2.0%の節目を突破しており、財政悪化への警戒感が金利に織り込まれつつあります。

円高シナリオを支持する立場

一方、ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのエアリス・ハダッド氏は「財政懸念は行き過ぎだ」との見方を示し、年内に1ドル=140円付近まで円高が進むと予想しています。この立場では、日本経済のファンダメンタルズ改善や日銀の追加利上げが円を下支えすると考えられています。

政府としても、為替介入や日銀の利上げを通じて1ドル=160〜165円のラインは防衛できるとの見方が主流です。2026年は150〜165円のレンジで推移するとの予想が多くなっています。

国債市場の不安定化リスク

最も意見が分かれているのが国債市場です。選挙公約の目玉である「食料品消費税ゼロ」政策は大規模な財源を必要とし、国債増発への懸念を強めます。与党が圧倒的な議席を確保したことで、財政規律を求める野党からの牽制が弱まり、歳出拡大が加速する可能性があります。

ゴールドマン・サックスは日本株の上昇を予想する一方で、債券市場のボラティリティ上昇にも警戒を示しています。

注意点・今後の展望

選挙後の「材料出尽くし」リスク

過去の衆院選でも、選挙結果が事前に織り込まれていた場合、投票日後に利益確定売りが出る「材料出尽くし」のパターンが見られています。今回は事前の世論調査で自民党優勢が伝えられていたため、一定程度は株価に織り込み済みとの見方もあります。ただし、316議席という数字は大半の市場関係者の予想を上回っており、追加的なサプライズ効果はありそうです。

日銀の金融政策との綱引き

高市首相は積極財政を志向する一方、日銀は物価安定に向けて追加利上げの機会を探っています。政治の方向性と金融政策が相反する構図が鮮明になれば、市場のボラティリティが高まる可能性があります。海外投資家は、この政策の綱引きの行方を注視しています。

第2次高市内閣の組閣人事

近く召集される国会で首相に再指名された後、第2次高市内閣が発足します。財務大臣や経済財政担当大臣の人事が、市場の方向感を左右する重要な要素になります。財政健全化を重視する人物が起用されるか、積極財政路線を推進する人物が起用されるかで、投資家の反応は大きく変わるでしょう。

まとめ

2026年衆院選での自民党316議席の歴史的大勝は、海外投資家の間に日本株への強気見通しを広げています。シカゴ先物の3%超の急騰が示すように、「高市トレード」の再加速が週明けの東京市場で具現化する見通しです。

一方、為替と金利の見通しは依然として割れています。積極財政が円安・金利高を加速させるのか、それとも経済のファンダメンタルズ改善が円を支えるのか。第2次高市内閣の具体的な政策運営と日銀の金融政策の方向性が、今後のマーケットを左右する最大の注目点です。

参考資料:

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