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by nicoxz

個人向け国債、ネット証券経由の購入が5倍に急拡大

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はじめに

ネット証券を通じた個人の国債購入が急速に拡大しています。SBI証券、楽天証券、マネックス証券での2025年7〜12月の個人向け国債販売額は約1,500億円に達し、5年前の同時期と比べて約5倍の伸びを記録しました。

日銀の利上げに伴う金利上昇で国債の投資妙味が増し、40代以下の若年層を中心に長期の資産形成手段として注目が集まっています。本記事では、個人向け国債がネット証券で急拡大している背景と、投資判断に役立つポイントを解説します。

個人向け国債の販売急増の実態

ネット証券の販売額が急伸

SBI証券、楽天証券、マネックス証券の主要ネット証券3社における個人向け国債の販売額は、2025年7〜12月に約1,500億円を記録しました。この水準は大手対面証券に迫る規模であり、個人の国債購入チャネルとしてネット証券の存在感が急速に高まっています。

SBI証券では2026年1月の販売額が前年同月比で大幅に増加しています。手数料無料で少額から購入でき、オンラインで手続きが完結する利便性が個人投資家に支持されています。

金利上昇が追い風に

個人向け国債の人気を支える最大の要因は金利上昇です。2026年2月募集分の利率を見ると、変動金利型10年満期が年率1.48%、固定金利型5年満期が年率1.66%に達しています。

数年前までは年0.05%の最低保証金利が適用されることが多かった個人向け国債ですが、日銀の利上げに伴い基準金利が上昇したことで、実質的な利回りが大幅に改善しました。銀行の普通預金金利と比較しても魅力的な水準となっています。

若年層が国債に注目する理由

長期の資産形成ニーズ

個人向け国債の購入層で特に増加が顕著なのが40代以下の若年層です。新NISA制度のスタートを機に資産形成への関心が高まる中、株式だけでなく安全資産としての国債にも目を向ける投資家が増えています。

国債は元本保証があり、1万円から購入可能という手軽さも若年層に受け入れられやすい要因です。株式投資のリスクを分散する手段として、ポートフォリオの一部に国債を組み入れる考え方が浸透してきています。

ネット証券の利便性

若年層が国債を購入する際にネット証券を選ぶ理由は明確です。対面型の証券会社や銀行の窓口に出向く必要がなく、スマートフォンから数分で手続きが完了します。各社はキャンペーンも実施しており、購入金額に応じたキャッシュバックなどの特典も魅力となっています。

財務省もネット証券経由の販売を後押しする姿勢を示しており、取扱金融機関としてネット証券を積極的に登録しています。

3つの個人向け国債の違いと選び方

変動10年・固定5年・固定3年

個人向け国債には3つのタイプがあります。変動金利型10年満期は、半年ごとに適用金利が見直されるため、今後の金利上昇局面ではメリットが大きい商品です。基準金利(10年物国債利回り)の0.66倍が適用金利となります。

固定金利型5年満期と固定金利型3年満期は、購入時の金利が満期まで変わりません。2026年1月の応募額では固定5年が最も多く約3,529億円を集めており、現在の高金利水準を長期間固定できる点が評価されています。

投資判断のポイント

金利上昇がさらに進むと予想するなら変動10年が有利です。一方、現在の金利水準が十分に魅力的で、将来の金利低下リスクに備えたい場合は固定5年が選択肢となります。いずれも1年経過後に中途換金が可能で、直前2回分の利子相当額が差し引かれる点は共通しています。

国債市場における個人マネーの意義

日銀の購入減額と個人の存在感

日銀は金融政策の正常化に向けて国債購入を段階的に減額しています。かつて年間80兆円規模で国債を買い入れていた日銀が購入量を減らす中、代わりの買い手として個人マネーの存在感が増しています。

国債市場において個人投資家の参加が拡大することは、市場の安定性にも寄与します。機関投資家に偏った保有構造が改善され、国債の保有者が多様化する効果が期待されています。

注意点・今後の展望

金利変動リスクへの理解

個人向け国債は安全性の高い商品ですが、機会損失のリスクは存在します。固定金利型を購入した後に金利がさらに上昇した場合、より高い利回りの商品を購入できなかったことになります。逆に、変動金利型は金利が低下すれば受取利子が減少します。

中東情勢と金利の先行き

現在の中東情勢の緊迫化は、日銀の利上げ判断にも影響を与える可能性があります。景気の下振れリスクが高まれば利上げが先送りされ、金利の方向感が不透明になる局面もあり得ます。国債購入のタイミングは、金融政策の動向も含めて総合的に判断することが重要です。

まとめ

ネット証券経由の個人向け国債購入は、金利上昇とデジタル化の進展が重なり急拡大しています。5年前の5倍という伸びは、若年層を含む幅広い投資家が安全資産としての国債に注目していることを示しています。

元本保証がある個人向け国債は、資産形成のポートフォリオに安定性をもたらす選択肢です。変動10年・固定5年・固定3年の特徴を理解した上で、自身の運用方針に合ったタイプを選ぶことが資産形成への第一歩となります。

参考資料:

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