2026年、日本株はオルカンに勝てるか
2026年、日本株は「オルカン(全世界株)」に勝てるか
日経平均株価が5万円台に到達し、投資家の注目が再び日本市場に集まっています。その一方で、米国を中心としたグローバル株式指数「オルカン(全世界株)」とのリターン比較が話題になっています。この記事では、2026年に日本株がオルカンを上回る可能性を多角的に検証します。
日経平均の高値と日本株の現状
2025年、日経平均は30年超ぶりに5万円台を突破しました。背景には自社株買いやAI・半導体関連銘柄の好調があり、海外投資家の資金流入も追い風となりました。日本株は依然としてPER(株価収益率)で割安とされ、グローバル投資家から再評価が進んでいます。
世界市場の見通しとオルカンの構造
オルカン(MSCI ACWI)は米国株が約60%を占め、米国のAI・テック企業の成長を強く反映しています。ゴールドマン・サックスは「2026年も米国の『MAG7』銘柄が世界株式をけん引する」と予測しています。つまり、オルカン=米国テック依存の構造が続く見込みです。
日本株の強みと課題
強み
- バリュエーションの割安さ:米国株に比べてPERが低く、配当利回りも高い。
- ガバナンス改革の進展:東証の開示改革をきっかけにROE改善や株主還元強化が進行。
- 円安の追い風:輸出企業の利益が押し上げられ、ドル建てでもリターン向上。
課題
- 内需の弱さと地政学リスク:中国依存や人口減少など、構造的課題が続く。
- AI関連の出遅れ:米国主導の生成AIブームに比べ、成長テーマが乏しい。
- 外国人投資家頼みの構造:海外マネーが離れた場合の下落リスク。
2026年のシナリオ:日本株は勝てるか?
シナリオ1:日本株がオルカンを上回る場合
- 企業利益の成長が想定以上に進む。
- 国内機関投資家(GPIFなど)が株式比率を拡大。
- 為替が円安基調を維持。
→ オルカン超えの可能性あり。
シナリオ2:オルカンが優位を保つ場合
- 米国AI関連株の勢いが衰えない。
- 日本企業の成長率が鈍化。
- 世界的な資金シフトが米国中心に戻る。
→ 長期ではオルカンが優勢。
投資家の視点:分散と戦略
2026年に向けた最適戦略は「二者択一ではなく、分散の最適化」です。
- 日本株重視:円安メリットと企業改革を狙う。
- オルカン維持:米国中心のAI成長を享受。
リスク許容度や投資目的に応じ、両者のバランスを取るのが現実的です。
まとめ:2026年の勝者は「構造変化」を見抜く投資家
日本株がオルカンを上回る可能性はありますが、それは条件付きです。国内企業の利益成長、政策支援、為替動向がかみ合えば、日本市場は再び世界の主役になり得ます。逆に、AI・テック主導の潮流が続けばオルカン優位の展開も想定されます。
2026年の勝者は、短期の値動きより構造変化を読み取れる投資家でしょう。
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