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by nicoxz

ミラノ五輪フィギュア団体で日本が2大会連続銀メダル

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はじめに

2026年2月6日から8日にかけて、イタリア・ミラノのフォーラム・ディ・ミラノで開催されたミラノ・コルティナ冬季五輪のフィギュアスケート団体戦で、日本代表チームが2大会連続となる銀メダルを獲得しました。金メダルは69ポイントのアメリカ、日本は68ポイントで、その差はわずか1ポイントという激戦でした。

2022年北京大会で団体初のメダルとなる銀メダルを手にした日本は、今回も坂本花織選手や三浦璃来・木原龍一ペアなど北京大会の経験者を軸に強力なチームを編成しました。本記事では、3日間にわたる団体戦の経過と各選手の活躍を振り返ります。

フィギュアスケート団体戦の仕組みと日本の歩み

団体戦のルール

フィギュアスケート団体戦は2014年ソチ大会から導入された比較的新しい種目です。男子シングル、女子シングル、ペア、アイスダンスの4種目で構成され、各種目のショートプログラム(リズムダンス)とフリーの成績をポイント化して合算し、チーム全体の順位を競います。

各種目で1位は10ポイント、2位は9ポイントというように、順位に応じてポイントが付与されます。予選ラウンドで上位5チームに絞り込まれ、決勝ラウンドに進出する形式です。チーム全体のバランスが求められるため、個人種目とは異なる戦略性が特徴です。

日本の団体戦の歴史

日本は2014年ソチ大会、2018年平昌大会では表彰台に届きませんでした。しかし2022年北京大会でチーム力の充実が実を結び、団体初の銀メダルを獲得しました。今回のミラノ大会で2大会連続の銀メダルを達成し、日本のフィギュアスケート界における団体戦の実力が確かなものであることを証明しました。

3日間の激闘——日本チームの全種目を振り返る

初日(2月6日):三浦・木原ペアと坂本花織が最高の滑り出し

団体戦の初日は、アイスダンスのリズムダンス、ペアのショートプログラム、女子シングルのショートプログラムの3種目が行われました。

アイスダンスでは吉田唄菜・森田真沙也組が68.64点で8位(3ポイント)と出遅れましたが、続くペアのショートプログラムで三浦璃来・木原龍一組が82.84点の自己ベストを叩き出し、全体1位(10ポイント)を獲得する圧巻の演技を見せました。この得点は世界歴代でもトップクラスの高得点です。

さらに女子シングルのショートプログラムでは、坂本花織選手が今季世界最高得点となる78.88点で堂々の1位(10ポイント)を獲得しました。初日を終えて日本は合計23ポイントの2位と好発進を決めました。

2日目(2月7日):鍵山優真がマリニン超えの衝撃

2日目には男子シングルのショートプログラムが行われ、鍵山優真選手が108.67点を記録して暫定1位に立ちました。この得点はアメリカの世界王者イリア・マリニン選手をも上回る素晴らしい演技でした。4回転ジャンプを2本完璧に決め、会場を沸かせました。

鍵山選手は北京大会の団体銀メダルメンバーでもあり、五輪の大舞台での経験が今回の圧巻のパフォーマンスにつながったといえます。2日目を終えた時点で、日本はアメリカに次ぐ2位の位置をキープしました。

最終日(2月8日):坂本花織が再び最高点、1点差の決着

決勝ラウンドの最終日は、ペアフリー、女子フリー、アイスダンスフリーダンス、男子フリーの4種目が行われました。

ペアフリーでは三浦璃来・木原龍一組が再び1位(10ポイント)を獲得し、ショートに続いて圧倒的な強さを見せました。「りくりゅう」の愛称で知られるこのペアは、北京大会の経験を糧にさらなる成長を遂げ、今大会では世界トップレベルの演技を披露しました。

女子フリーでも坂本花織選手がショートに続いて1位(10ポイント)を獲得し、日本チームの得点源として大きく貢献しました。ショート・フリーの両方で1位を獲得する「完全勝利」は、坂本選手の実力と安定感を改めて印象づけるものでした。

アイスダンスのフリーダンスでは、吉田唄菜・森田真沙也組が5位(6ポイント)を獲得しました。五輪初出場ながら堂々とした演技で、チームに貢献しました。

最終種目——佐藤駿の奮闘と1ポイントの壁

佐藤駿の自己ベスト更新

最終種目の男子フリーは、日本とアメリカの金メダル争いの行方を左右する重要な一戦でした。日本からは佐藤駿選手が出場し、自己ベストを更新する194.86点の高得点をマークしました。ノーミスに近い素晴らしい演技で、会場からも大きな拍手が送られました。

マリニンの貫禄——200点超えの演技

しかし、アメリカのイリア・マリニン選手が200.03点という驚異的なスコアを叩き出し、男子フリーで1位を確保しました。マリニン選手は「クワッドゴッド(4回転の神)」の異名を持つ世界王者であり、プレッシャーのかかる最終種目で実力を遺憾なく発揮しました。

この結果、佐藤選手は2位(9ポイント)となり、日本の合計は68ポイント。アメリカの69ポイントに1ポイント及ばず、日本は銀メダルとなりました。

北京からミラノへ——チーム力の継承と進化

北京メンバーの存在感

今回の日本チームの大きな強みは、北京大会の銀メダルメンバーが複数残っていたことです。坂本花織選手、鍵山優真選手、三浦璃来・木原龍一組の4名は北京大会の経験者であり、五輪の団体戦というプレッシャーの中でも安定した演技を見せました。

特に坂本選手と三浦・木原ペアは全種目で1位を獲得するという完璧な成績を残しました。大舞台での経験値が、この安定感につながったといえます。

アイスダンスの課題と可能性

日本の弱点として挙げられるのがアイスダンスです。吉田唄菜・森田真沙也組はリズムダンスで8位(3ポイント)と、他の種目と比較すると得点が伸びませんでした。アメリカとの1ポイント差を考えると、アイスダンスの強化が今後の課題となります。

ただし、吉田・森田組は結成3シーズン目の若いカップルであり、五輪初出場でフリーダンスでは5位に順位を上げるなど成長の兆しを見せています。今後の伸びしろは十分にあるといえるでしょう。

今後の展望——個人種目への期待

個人戦での活躍に注目

団体戦での好成績は、続く個人種目への弾みとなります。特に坂本花織選手は今季世界最高得点をマークしており、女子シングルでのメダル獲得が大いに期待されます。鍵山優真選手も男子シングルのショートプログラムでマリニン選手を上回るスコアを出しており、個人戦での表彰台争いが注目されます。

三浦璃来・木原龍一組もペアのショートプログラムで世界トップレベルのスコアを記録しており、ペア種目でのメダル獲得の可能性を大きく高めました。

日本フィギュアの新時代

ソチ・平昌では表彰台に届かなかった団体戦で、北京・ミラノと2大会連続で銀メダルを獲得した日本。これは個々の選手の実力向上だけでなく、4種目すべてで世界と戦えるチーム力が備わってきたことの証明です。特にペアの三浦・木原組の台頭は、日本のフィギュアスケート界にとって大きな変化をもたらしました。

まとめ

ミラノ・コルティナ2026冬季五輪のフィギュアスケート団体戦で、日本は68ポイントを獲得し、2大会連続の銀メダルに輝きました。坂本花織選手と三浦璃来・木原龍一ペアが全種目で1位を獲得する圧巻の活躍を見せ、鍵山優真選手もショートプログラムでマリニン選手を上回る演技を披露しました。

アメリカとの差はわずか1ポイント。この僅差は日本チームの実力が世界トップレベルにあることを示しています。今後のアイスダンスの強化が進めば、次の大会での金メダルも十分に視野に入ります。まずは続く個人種目での各選手の活躍に注目していきましょう。

参考資料:

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