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by nicoxz

トランプ大統領とイラン司法府、デモ処刑問題で対立

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はじめに

2025年12月末から続くイランの反体制デモをめぐり、トランプ米大統領とイラン当局の間で見解の相違が表面化しています。トランプ大統領は「処刑は行われない」との認識を示していますが、イラン司法府は参加者への迅速な処罰を進める姿勢を崩していません。

死者が2,500人を超えたとされる今回のデモは、2022年のマフサ・アミニ氏の死をきっかけとした抗議活動以来、最大規模の騒乱となっています。米国は軍事介入の可能性を排除しておらず、中東情勢は緊迫した状況が続いています。

イラン反体制デモの経緯

デモの発端

2025年12月28日、イランの複数の都市で大規模な反政府デモが発生しました。当初は通貨リヤルの急落やインフレ、食料品価格の高騰に対する経済的な不満から始まった抗議活動でした。首都テヘランの商店主や商人がデモの口火を切りました。

政治運動への発展

経済への抗議は急速に現体制の終焉を求める政治運動へと発展しました。デモは大学に広がり、全国から多数の学生が参加するようになりました。参加者らは「ハメネイ師に死を」「パフラヴィー朝の復活を」といった反政府スローガンを掲げています。

全土への拡大

抗議活動はイラン全土31州のうち27州、285カ所以上に拡大しました。これは1979年のイスラム革命以来、最も広範な反政府運動の一つとなっています。

深刻な人的被害

死者数の推計

米紙ニューヨーク・タイムズは1月13日、死者数が治安当局者を含めて約3,000人に達したと報じました。ロイター通信も約2,000人と報じており、活動家団体は2,500人以上としています。いずれにせよ、甚大な人的被害が発生しています。

逮捕者の状況

人権団体HRANAによると、18,000人以上が逮捕されています。イラン司法当局は参加者を死刑に値する「神の敵」と呼び、厳しい処罰を示唆してきました。

エルファン・ソルターニ氏のケース

逮捕者の中で国際的な注目を集めているのが、26歳のエルファン・ソルターニ氏です。人権団体や米国務省によると、同氏は処刑が予定されていた最初のデモ参加者でした。しかしイラン司法府は1月15日、ソルターニ氏には死刑を適用しないと発表しました。

トランプ政権の対応

「処刑は行われない」との認識

トランプ大統領は1月14日、ホワイトハウスで記者団に対し、「相手側の非常に重要な情報源から報告を受けた。殺害は停止され、処刑は行われないと伝えられた」と述べました。NBCニュースとの電話インタビューでは「昨日、我々は多くの命を救った」と語っています。

ホワイトハウスの声明

ホワイトハウスのカロライン・リービット報道官は、トランプ大統領がイラン政権から「殺害と処刑を停止する」とのメッセージを受け取ったと説明しました。「予定されていた800件の処刑が昨日停止された」と大統領は理解しているとも述べました。

新たな制裁措置

米国は1月15日、イランの政治・治安当局者に対する新たな制裁を発動しました。対象にはイラン最高国家安全保障会議のアリ・ラリジャニ書記らが含まれています。

軍事行動の可能性

トランプ大統領は軍事介入の可能性を排除していません。ホワイトハウスは「殺害が続くなら重大な結果を招く」とイラン政権に伝えたと説明しています。米軍は空母打撃群を中東に移動させており、カタールのアル・ウデイド空軍基地からは重要人員の退避が始まったとの報道もあります。

イラン側の対応

外相の否定声明

イランのアッバース・アラグチ外相は1月14日、フォックスニュースのインタビューで「処刑の計画は一切ない」と明言しました。国際社会の批判を受け、表向きは処刑を否定する姿勢を示しています。

司法府の姿勢

しかしイラン司法府代表は同日、デモ参加者の処罰を「迅速に進める」考えを表明しており、トランプ大統領の認識とは温度差があります。厳しい弾圧を続ける姿勢は変わっていないとの見方が根強くあります。

外国民兵の動員

2026年1月6日には、イラクのシーア派民兵組織「カタイブ・ヒズボラ」などから約800人がイランに派遣されたと報じられました。イラン国内の警察や軍だけではデモ鎮圧に対応しきれないとの見方や、治安部隊が非武装市民への攻撃命令に従わない可能性を懸念しているとの分析があります。

注意点・今後の展望

見解の相違が持つ意味

トランプ大統領が「処刑は行われない」と発言する一方、イラン司法府が「迅速な処罰」を表明しているという食い違いは重要です。これは両者の認識の違いを示すとともに、今後の情勢が依然として不透明であることを意味しています。

体制の動揺

専門家の間では、イスラム革命以降のイラン体制が深刻な動揺に直面しているとの見方が広がっています。最高指導者ハメネイ師が築いてきた統治手法がもはや機能しなくなっているとの分析もあります。

緊張継続のリスク

米国が軍事介入の可能性を維持し、イランが弾圧を続ける状況では、さらなる緊張の高まりは避けられません。中東全体の安定にも影響を及ぼす可能性があり、国際社会の注目が続いています。

まとめ

イランの反体制デモをめぐるトランプ大統領とイラン当局の見解の相違は、この問題の複雑さを示しています。トランプ大統領は「処刑は行われない」との情報を得たとしていますが、イラン司法府の姿勢は依然として強硬です。

2,500人以上の死者と18,000人以上の逮捕者を出した今回のデモは、1979年のイスラム革命以来最大級の体制への挑戦となっています。米国は制裁強化と軍事的プレゼンスの強化で圧力をかけていますが、事態の収束には至っていません。国際社会はイランの人権状況を注視しながら、緊張緩和に向けた外交努力を続ける必要があります。

参考資料:

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