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by nicoxz

株式引き受け野村が4年連続首位、大型案件を独占

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はじめに

2025年の日本関連の株式引き受けランキング(リーグテーブル)が発表され、野村証券が金額ベースで4年連続の首位に輝きました。引受総額は8,106億円、44案件を手がけるという圧倒的な実績です。

2025年は日本郵政によるゆうちょ銀行株の大型売り出しや、JX金属・SBI新生銀行といった注目のIPO(新規株式公開)が相次ぎ、株式資本市場(ECM)が活況を呈しました。野村証券がこれらの大型案件を幅広く主導したことが首位維持の決め手となっています。本記事では、2025年のリーグテーブルの全体像と大型案件の詳細、証券業界の競争環境を解説します。

2025年の大型案件が市場を牽引

ゆうちょ銀行株の売り出し ── 総額5,900億円

2025年最大の株式案件となったのが、日本郵政によるゆうちょ銀行株の売り出しです。日本郵政は2月27日に保有株式の一部売却を発表し、売り出し株数は3億6,179万5,800株に上りました。

売り出し価格は1株1,444円に決定し、総額は約5,920億円となりました。需要に応じた追加売り出し(オーバーアロットメント)も含めると、6,000億円規模の大型案件です。

この売却の背景には、日本郵政グループの民営化推進があります。ゆうちょ銀行への出資比率を約61.5%から50%以下に引き下げることで、新規業務の開始に必要な手続きを政府の認可から届け出に簡素化できます。郵政民営化の節目となる案件を、野村証券が主幹事として仕切りました。

JX金属のIPO ── 6年ぶりの超大型上場

2025年3月19日、JX金属が東証プライム市場に上場しました。親会社のENEOSホールディングスが持ち分の約半分を売却する形で実施され、公開規模は約4,611億円と、2024年に上場した東京メトロ(約3,486億円)を上回る超大型IPOとなりました。

公開価格は820円で、初値は843円(公開価格比+2.8%)を付けました。初日の取引では一時、公開価格を7%超上回る場面もありました。JX金属は半導体に使われる金属薄膜材料やスマートフォン向けプリント基板の先端品で高い世界シェアを誇り、半導体材料メーカーとしての成長期待が投資家の関心を集めました。

SBI新生銀行の再上場 ── 公的資金完済後の再出発

2025年12月17日には、SBI新生銀行が東証プライム市場に再上場しました。同行は2023年にいったん上場廃止となっていましたが、2025年7月に公的資金を完済し、再上場にこぎつけました。

公開価格は1,450円に対し、初値は1,586円(+9.4%)と好調なスタートを切りました。一時は1,680円(+16%)まで上昇する場面もあり、IPO規模はオーバーアロットメントを除いて3,219億円に達しています。終値ベースの時価総額は約1兆4,500億円となり、2025年最大級のIPO案件の一つとなりました。

証券業界の競争環境

株式引き受けは野村が圧倒的優位

野村証券の4年連続首位は、大型案件への関与の幅広さによるものです。ゆうちょ銀行株の売り出し、JX金属のIPO、SBI新生銀行の再上場という2025年を代表する3大案件すべてにジョイント・グローバル・コーディネーターや共同主幹事として参画しました。

2025年上半期(1〜6月)だけでも引受総額は3,782億円に達しており、年間を通じて安定した案件獲得が続きました。2位にはSMBC日興証券がつけており、メガバンク系証券との競争が続いています。

債券分野ではみずほ証券が首位を堅持

一方、債券引き受けの分野では異なる勢力図が描かれています。2025年上半期の債券引き受けランキングでは、みずほ証券が金額・件数の両方で首位を獲得しました。楽天カードやバークシャー・ハサウェイなどの国際的な案件を手がけ、幅広いネットワークを生かした営業力が光っています。

このように株式と債券で首位が異なる構図は、日本の証券業界における棲み分けを示しています。株式引き受けでは案件の規模と知名度が重視される一方、債券では発行体との長期的な関係構築や、安定した引受体制が重要となります。

注意点・今後の展望

2025年のECM市場が活況だった背景には、日本株の堅調な推移と企業の資本政策の活発化があります。しかし、いくつかの課題も見えています。

まず、2025年の大型IPOでは半数が「初値天井」となったことが報じられています。上場初日に高値を付けた後、株価が下落するケースが目立ち、IPO投資のリスクが改めて意識されています。SBI新生銀行についても、大型IPO特有の需給圧力が今後の株価動向に影響を与える可能性があります。

また、ゆうちょ銀行やJX金属の大型売り出しは、合計で約1兆円規模の株式供給を市場にもたらしました。個人投資家の旺盛な需要がこれを吸収しましたが、マーケット環境が悪化した局面では、大型案件の消化が難しくなるリスクもあります。

2026年のECM市場については、日本企業の再編や親子上場解消の動きが引き続きIPO・売り出し案件を生む見込みです。野村証券の首位がさらに続くかどうかは、大型案件の獲得競争の行方にかかっています。

まとめ

2025年の株式引き受けランキングは、野村証券が引受総額8,106億円で4年連続の首位を達成しました。ゆうちょ銀行株の売り出し(約5,900億円)、JX金属のIPO(約4,600億円)、SBI新生銀行の再上場(約3,200億円)という3大案件を主導したことが、首位維持の原動力です。

日本のECM市場は企業の資本政策の活発化を背景に成長を続けています。投資家にとっては、大型IPOの需給動向や初値後のパフォーマンスに注意を払いつつ、今後の案件動向を注視することが重要です。

参考資料:

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