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by nicoxz

コロワイド、珈琲館・ベローチェ買収へ400億円規模

by nicoxz
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はじめに

外食大手のコロワイドが、「珈琲館」「カフェ・ベローチェ」「カフェ・ド・クリエ」などを運営するC-United(シーユナイテッド)の買収に向けて優先交渉権を獲得したことが明らかになりました。買収額は400億円前後とみられています。

コロワイドは「牛角」「かっぱ寿司」「大戸屋」など多彩な外食ブランドを展開していますが、カフェ業態は手薄でした。今回の買収が実現すれば、全国約560店舗のカフェチェーンを一挙に傘下に収めることになります。

本記事では、この買収の背景にある外食業界の再編動向と、コロワイドの多業態戦略について詳しく解説します。

C-Unitedとは何か — 7ブランドを束ねるカフェ大手

ロングリーチが育てたカフェ連合体

C-Unitedは、香港を拠点とするプライベート・エクイティ・ファンドのロングリーチグループが段階的に形成したカフェグループです。2018年にUCCグループから珈琲館の運営会社を買収し、2020年には「カフェ・ベローチェ」を展開するシャノアールを取得しました。

2021年、この2社を合併してC-Unitedが誕生しました。さらに2022年には「カフェ・ド・クリエ」を展開するポッカクリエイトを吸収合併し、現在は7つのコーヒーチェーンブランドを運営する国内有数のカフェ企業へと成長しています。

全国約560店舗の規模感

2025年時点でC-Unitedの店舗数は全国約560店舗に達しています。主力ブランドであるカフェ・ベローチェは約160店舗を直営で展開しており、2025年3月からはフランチャイズ(FC)加盟店の募集も開始しました。年間50〜60店舗ペースでの出店を計画し、2030年までに1,000店舗規模への拡大を視野に入れています。

ロングリーチはバラバラだったカフェブランドを一つのプラットフォームに統合し、仕入れや物流の効率化を進めてきました。この「ロールアップ投資戦略」によって企業価値を高めたうえで、今回の売却に至ったとみられます。

コロワイドの狙い — カフェ参入で多業態戦略を加速

外食業界屈指の多業態グループ

コロワイドは焼肉の「牛角」、回転寿司の「かっぱ寿司」、定食の「大戸屋」、ハンバーガーの「フレッシュネスバーガー」など、幅広いジャンルの外食ブランドを傘下に持つ企業グループです。2026年3月期の売上収益は約2,634億円を見込んでおり、国内外食業界でもトップクラスの規模を誇ります。

これまで居酒屋・焼肉・寿司・定食といった「食事系」業態に強みを持っていましたが、カフェ業態はほぼ手つかずの領域でした。C-Unitedの買収は、この空白を一気に埋める戦略的な一手です。

デザート事業とのシナジー効果

コロワイドがC-United買収で特に期待しているのが、グループ内のデザート事業との相乗効果です。カフェチェーンで提供するスイーツメニューの開発や、グループの食材調達網を活用したコスト削減が見込まれます。

また、コロワイドが推進するドミナント出店戦略(特定エリアへの集中出店)においても、カフェ業態の追加は大きな意味を持ちます。同じ商圏内に「牛角」「大戸屋」「カフェ・ベローチェ」が並ぶことで、朝・昼・夜のあらゆる時間帯をカバーできるようになるためです。

400億円の買収額は妥当か

業界内での評価

買収額400億円前後という水準について、複数の報道では300億〜400億円という幅で伝えられています。全国約560店舗のカフェチェーンを一括で取得できる点や、FC展開による今後の成長余地を考慮すると、外食業界の関係者からは「妥当な水準」との評価が多いようです。

コロワイド以外にも、投資ファンドの日本産業推進機構(NSSK)など複数の企業・ファンドが買収に名乗りを上げていました。複数の買い手候補が競合した結果、コロワイドが優先交渉権を勝ち取った形です。

ロングリーチの投資回収

ロングリーチにとって、今回の売却は典型的なPEファンドのエグジット(投資回収)です。2018年の珈琲館買収から約8年をかけて、シャノアール・ポッカクリエイトとの統合を進め、C-Unitedとしての企業価値を大きく高めました。個別に運営されていた複数のカフェチェーンを一つの企業に統合し、規模の経済を実現した手腕が評価されています。

注意点・展望

カフェ業界を取り巻く厳しい環境

カフェ業界は一見好調に見えますが、課題も山積しています。帝国データバンクの調査によると、2024年度の喫茶店・カフェの倒産は過去最多ペースを記録しました。コーヒー豆価格の高騰、人件費の上昇、テナント料の負担増が主な要因です。

さらに、コンビニコーヒーの品質向上が中価格帯のカフェチェーンにとって大きな脅威となっています。富士経済の調査では、2029年の国内カフェ店舗数は2024年比で約7%減少する見通しです。こうした環境下で、C-Unitedの約560店舗をいかに効率的に運営していくかが、コロワイドにとっての経営課題となります。

外食業界のM&A加速

2025年以降、外食業界ではM&Aが一段と加速しています。コロワイド自身も2025年6月にはSeagrass Holdcoの全株式取得を予定しており、牛肉の安定調達やアジアを中心としたサプライチェーン強化を進めています。人手不足や原材料高騰を背景に、単独での成長に限界を感じる企業が増えており、規模の経済を追求するM&Aは今後も続くと見込まれます。

まとめ

コロワイドによるC-United買収は、国内外食業界における大型M&Aの象徴的な案件です。約400億円を投じてカフェ業態を取り込むことで、コロワイドは「朝から夜まで」あらゆる食シーンをカバーする多業態グループとしての地位をさらに強固にします。

一方で、コーヒー豆高騰やコンビニとの競合など、カフェ業界特有の課題にどう対処するかが今後の焦点です。買収後の統合プロセス(PMI)においてグループシナジーをどこまで引き出せるか、コロワイドの経営手腕が問われることになります。

参考資料:

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