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東京都、2026年夏も水道基本料4カ月無償化へ|800万世帯が対象

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はじめに

東京都は2026年1月15日、2026年夏の一般家庭向け水道基本料金を4カ月間無償化すると発表しました。都内約800万世帯が対象となり、多くの家庭で使われている給水管の口径の場合、4カ月で1世帯あたり5000円程度の負担減となります。

2025年夏に続き2年連続の実施となる今回の措置は、長引く物価高と猛暑による熱中症対策を目的としています。小池百合子知事が2026年度予算案の査定後に明らかにしました。この記事では、無償化の詳細と背景、そして都民への影響について解説します。

無償化の詳細

対象と期間

無償化の対象となるのは、主に一般家庭で使用されている小口径(13mm、20mm、25mm)の水道契約者です。都内約800万世帯のほとんどが該当し、申請は不要で自動的に適用されます。

実施期間は2026年夏の4カ月間で、検針時期により6月〜9月または7月〜10月となる見込みです。無償化されるのは「基本料金」のみで、使用量に応じた従量料金は引き続き自己負担となります。

軽減額の目安

東京都の水道料金は、固定費にあたる基本料金と、使用量に応じて変動する従量料金で構成されています。基本料金は水道管の口径の大きさによって異なり、一般家庭向けの料金は以下の通りです。

  • 13mm:月額860円(4カ月で3,440円)
  • 20mm:月額1,170円(4カ月で4,680円)
  • 25mm:月額1,460円(4カ月で5,840円)

一般家庭で最も多く使われている20mm口径の場合、4カ月で約5,000円の負担軽減となります。

予算規模

東京都は2026年度予算案に関連経費として約400億円を計上する方針です。2025年夏の無償化では368億円の補正予算が組まれており、今回はそれを上回る規模となっています。

2年連続実施の背景

2025年夏の実績

東京都は2025年夏、初めて水道基本料金の無償化を実施しました。6月〜9月分または7月〜10月分を無償化し、都内768万世帯以上が恩恵を受けました。

当時、小池知事は「この夏に限った臨時的な措置」と説明していましたが、物価高が長期化する中で2年連続の実施に踏み切ることになりました。

物価高騰の長期化

無償化継続の最大の理由は、物価高騰の長期化です。食料品やエネルギー価格の上昇が続き、家計への負担が増しています。特に夏季は冷房使用による電気代の増加も重なり、光熱水費全体の負担が大きくなります。

都議会で小池知事を支持する都民ファーストの会、自民党、公明党、国民民主党の4会派は1月14日、それぞれ小池知事と面会し、夏に負担が増しやすい光熱水費の下支えを要望しました。小池知事は「しっかりと受け止める」と応じていました。

熱中症対策としての側面

水道基本料金の無償化には、熱中症対策としての意義もあります。東京消防庁によると、2024年6月〜9月に都内で7,993人が熱中症(疑い含む)で救急搬送されました。

小池知事は「暮らしへの不安から、エアコンの利用控えが起こるのではないか。熱中症で亡くなる方は大体屋内」と指摘しています。水道料金の負担を軽減することで、エアコン使用へのためらいを減らし、熱中症予防につなげる狙いがあります。

他自治体との比較

東京都の財政力

水道基本料金の無償化は、東京都の財政力があってこそ実現できる施策といえます。都の財政規模は他の道府県と比較して突出しており、今回のような大規模な支援策を打ち出せる余力があります。

他の自治体からは「財力があるからできる」という声も聞かれますが、物価高に苦しむ都民にとっては切実な支援となっています。

水道料金の地域格差

水道料金には自治体間で大きな格差があり、最大で約8倍の差があるとされています。東京都の水道料金は全国的に見ても比較的低い水準にあり、そこに無償化措置が加わることで、都民の負担は他地域と比べてさらに軽くなります。

批判と課題

「バラマキ」批判

水道基本料金の無償化に対しては、「選挙前のバラマキ」という批判もあります。2025年夏の無償化は都議会議員選挙の直前に発表されたこともあり、政治的な思惑を指摘する声がありました。

しかし、都側は「物価高騰と熱中症対策という明確な目的がある」と反論しています。実際に多くの都民が恩恵を受けていることは事実であり、一概にバラマキと断じることは難しい状況です。

インフラ老朽化への影響

より本質的な課題として、水道インフラの老朽化への対応があります。全国的に水道管の老朽化が進んでおり、更新投資には莫大な費用が必要です。

無償化によって料金収入が減少することで、将来的な更新投資に影響が出るのではないかという懸念もあります。東京都は無償化を「臨時的な措置」と位置づけていますが、2年連続の実施により恒常化への懸念も出ています。

都民への影響

申請不要の自動適用

無償化措置の大きな特徴は、申請が不要で自動的に適用される点です。対象となる世帯は、特別な手続きをすることなく、検針時に基本料金が無償となります。

給付金のように申請が必要な支援策と比べ、手続きの煩雑さがなく、すべての対象世帯に確実に届く仕組みとなっています。

従量料金は自己負担

注意点として、無償化されるのは「基本料金」のみという点があります。使用量に応じた従量料金は引き続き自己負担となるため、「水道代が完全に無料になる」わけではありません。

一般的な家庭の水道料金は、基本料金と従量料金を合わせて月額3,000〜5,000円程度とされており、基本料金の無償化で約2〜3割程度の負担軽減になる計算です。

まとめ

東京都が2026年夏も水道基本料金を4カ月間無償化することは、物価高に苦しむ都民にとって朗報です。約800万世帯が対象となり、1世帯あたり5,000円程度の負担軽減が見込まれます。

物価高騰と熱中症対策という2つの目的を持つこの施策は、2年連続の実施となりました。「臨時的な措置」としながらも継続されることで、都民の生活を支える重要な支援策として定着しつつあります。

一方で、将来的なインフラ更新への影響や、他自治体との格差拡大といった課題も指摘されています。都民としては、この支援を有効に活用しながら、長期的な水道事業のあり方にも関心を持つことが大切です。

参考資料:

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