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by nicoxz

中国発日本便が1月に半減、地方空港と観光への影響

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はじめに

中国から日本への旅客便が急激に減少しています。2026年1月の中国発日本行きの旅客便は、当初のダイヤから48%減となり、就航予定だった国内20空港のうち10空港で中国便がゼロになりました。関西国際空港では62%の減少を記録しています。

背景にあるのは、日中関係の緊張です。2025年11月、高市早苗首相の台湾関連の発言を受けて中国政府が自国民に日本への渡航自粛を呼びかけ、航空会社にも減便を指示しました。春節(旧正月)を控えた2月以降も回復のめどは立たず、地域の観光や経済への影響が広がっています。

減便の実態と規模

46路線で全便キャンセル

中国の経済メディア「第一財経」の報道によると、2025年12月22日から2026年1月初旬までの2週間で、中国発日本行きの全90路線のうち46路線で全便がキャンセルされました。半数以上の路線が運航停止に追い込まれた形です。

2026年1月の日本行きの便は、12月22日時点で40.4%にあたる2,195便がキャンセルされていました。その後もキャンセルは拡大し、最終的に48%減にまで達しました。

主要路線の運休・減便状況

中国の主要航空会社が相次いで日本路線の縮小を発表しています。中国国際航空は2026年1月26日から3月28日まで北京〜成田線を全便運休とし、北京〜羽田線も一部欠航を決めました。中国東方航空は成都・天府空港〜関空の往復便を減便しています。

四川航空が2026年1月2日から運航再開を予定していた札幌・新千歳〜成都・天府線や、中国南方航空が1月12日から予定していた新潟〜ハルビン線も就航中止・運休となりました。各社とも日本路線の運休に伴い、韓国路線へシフトする動きが出ています。

10空港で中国便ゼロ

就航予定だった20空港のうち10空港で中国便がゼロとなる事態は、地方空港にとって深刻な打撃です。仙台や神戸など、中国路線を地域の観光振興の柱としていた空港では、受け入れ態勢の見直しを迫られています。

地域経済への影響

関西圏が最も深刻

関西国際空港は62%の減便となり、最も大きな影響を受けた地域の一つです。大阪観光局によると、府内約20軒のホテルでは12月末までの中国人客の予約キャンセル率が50〜70%に達しました。関西3空港全体で中国路線の減便・運休が相次いでいます。

北海道も「被災地」に

北海道は航空便減便の影響が特に大きい地域です。中国系航空会社はビジネス需要のある成田・羽田空港の路線を維持する一方、観光路線である北海道路線を大幅に減便しました。冬の観光シーズンと重なったこともあり、宿泊施設や観光関連事業者への打撃は大きいです。

訪日中国人の消費額への影響

訪日外国人旅行消費額全体に占める中国人観光客の割合は約2割で、全ての国・地域の中で最も高い水準です。2025年の中国市場は通年で910万人と前年比30%増でしたが、12月単月では前年比45%減の約33万人に急落しました。消費額の大きい中国人客の減少は、地域経済に与えるインパクトが大きいです。

春節期間の見通し

2026年春節は過去最長の9連休

2026年の春節は2月15日〜23日の9連休で、過去最長クラスの大型連休です。例年であれば訪日中国人が大幅に増える時期ですが、中国政府は1月26日に改めて春節期間中の日本渡航自粛を呼びかけました。

航空データによると、春節期間中の日本路線予約は前年比43.7%減と厳しい状況です。ブルームバーグの報道によれば、中国当局は航空各社に2026年3月末まで日本向け減便を指示しており、短期的な回復は見込めません。

個人旅行は意外に堅調

一方で、興味深いデータもあります。ホテル予約プラットフォームtriplaの調査では、2026年春節期間の中国からの宿泊予約件数は前年同期比約60%増、客室単価も2割前後の上昇が見込まれています。

中国政府の渡航自粛要請は行政指導の性格が強く、個人の海外渡航を強制的に止めるものではありません。SNSや口コミで情報を集める富裕層やリピーター層は、政治的な空気とは距離を保ち、日本行きを選択しています。団体ツアーの減少を個人旅行が一部補う構図が見えてきます。

注意点・展望

今回の減便問題は、中国依存度の高い地域ほど影響が大きいという構造的な課題を浮き彫りにしました。2019年には団体ツアーが訪日中国人の3割を占めていましたが、2024年には1割にまで低下しており、中国人の旅行スタイル自体が変化しています。

今後の見通しとして、日中関係の改善が見込めない限り、少なくとも2026年3月末までは減便が続く見込みです。日系航空会社(JAL、ANAなど)は現時点で大規模な減便の報道はなく、比較的安定しています。

長期的には、特定の国・地域への依存リスクを軽減するため、インバウンドの多様化・分散化が重要な課題です。中国以外からの訪日客数はコロナ前を大きく上回る伸びを見せており、東南アジアや欧米からの誘客強化が一つの方向性となります。

まとめ

中国から日本への旅客便が1月に48%減少し、20空港中10空港で中国便がゼロになりました。関西圏や北海道を中心に地域経済への影響が広がり、春節期間も回復は見込めない状況です。

一方で、個人旅行の予約は堅調であり、中国人の旅行スタイルの変化も進んでいます。短期的な対応としては日系航空会社の活用や中国以外の市場開拓、中長期的にはインバウンドの多様化が求められます。日中関係の今後の展開が、航空便と観光の回復を左右する最大の要因です。

参考資料:

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