中道改革連合が結党大会、立憲・公明165人で衆院選に挑む
はじめに
2026年1月22日、立憲民主党と公明党が合流した新党「中道改革連合」が国会内で結党大会を開催しました。両党の衆議院議員ほぼ全員が参加し、165人規模の野党第1党が誕生しました。
26年間続いた自公連立政権が2025年10月に解消されて以降、公明党は新たな道を模索してきました。高市早苗首相による衆院解散を受け、立憲民主党との電撃的な合流に至りました。本記事では、中道改革連合の結党経緯、公約、そして衆院選への戦略を解説します。
結党大会の概要
共同代表体制の発足
中道改革連合は1月22日、国会内で結党大会を開催しました。立憲民主党の野田佳彦代表(68歳)と公明党の斉藤鉄夫代表(73歳)が共同代表に正式就任しました。
所属国会議員は立憲から144人、公明から21人の計165人となりました。執行部は両党出身者をほぼ同数出し合う共同体制とし、新党としての一体性を打ち出しています。
1次公認候補227人を発表
結党大会では、2月8日投開票の衆院選に向けた1次公認候補者も発表されました。小選挙区199人、比例代表28人の計227人を擁立します。
与党の自民党・日本維新の会連立は会派ベースで衆院議席の過半数(233)をかろうじて保っており、中道改革連合はこれと同等の規模で対決する構えです。
自公連立解消から新党結成への道のり
26年間の連立解消(2025年10月)
公明党は2025年10月、野党時代を含め26年間続いた自民党との連立政権を解消しました。連立解消の直接的な理由は、企業・団体献金の規制強化について自民党が明確な態度を示さなかったことです。
公明党の斉藤鉄夫代表は「企業・団体献金の規制強化は1年以上前から主張していたのに、自民党はいつも『検討する』だった」と述べ、「連立の大義を支持者に伝えてきたが、自民党の不祥事を説明することに限界が来ている」と強調しました。
高市政権との「価値観の相違」
連立解消の決定打となったのは、高市政権の安全保障政策をめぐる「価値観の相違」でした。与党内で「非核三原則」を見直すべきだとの意見があることや、憲法改正で集団的自衛権を全面容認する動きを、公明党は「平和の党」として強く警戒していました。
支持母体の創価学会も、池田大作名誉会長の3回忌に合わせて連立解消を事実上総括し、「民衆の利益を重視する立党の原点に立ち返った」との認識を示しています。
電撃的な新党結成
2026年1月9日以降、高市首相による解散総選挙の動きが活発化すると、立憲民主党と公明党は総選挙での協力体制を築くべく急接近しました。
1月12日に野田代表と斉藤代表が会談し「より高いレベルで連携」することを確認。1月16日には新党「中道改革連合」の設立届け出がなされました。突然の解散を契機に、一気に新党結成へと進んだ形です。
中道改革連合の綱領と基本政策
「分断から協調へ」の理念
1月19日、立憲の安住淳幹事長と公明の西田実仁幹事長が綱領を発表しました。安住幹事長は「分断や対立をあおる政治から、協調と包摂の政治へと転換していく中道の考え方を盛り込んだ」と強調しました。
西田幹事長は「社会に広がる根深い対立を、対話によって一致点を見いだしていく中道の政治こそが、分断を協調へとつなげていく」と述べ、新党の方向性を示しました。
綱領の5本柱
綱領は以下の5つを柱としています。
- 持続的な経済成長への政策転換
- 新たな社会保障モデルの構築
- 包摂社会の実現
- 現実的な外交・防衛政策と憲法改正論議の深化
- 不断の政治改革と選挙制度改革
安全保障法制で定める存立危機事態での「自国防衛のための自衛権行使は合憲」と明記し、現実的な外交・安保政策を進める立場を打ち出しています。
衆院選の主要公約
食品消費税ゼロを今秋から実施
中道改革連合の目玉公約は、恒久的な食料品の消費税率ゼロを今秋から実施するというものです。岡本政調会長は「福祉的な観点から、生きていくために必要な食料品の軽減税率を恒久的にゼロにしていきたい」と力説しました。
財源確保策として、公明党が提唱してきた「ジャパン・ファンド(政府系ファンド)」の創設や、政府が活用しきれていない基金の活用などを挙げ、「令和の財政改革」を進めるとしています。
生活者ファーストの政策
公約では「生活者ファースト」を前面に打ち出し、以下の政策を盛り込みました。
- 家賃補助の導入
- 定年廃止
- 週休3日制の推進
- 選択的夫婦別姓制度の導入
「政治とカネ」の問題では、企業・団体献金の規制強化、政治資金を監視する第三者機関の創設を主張。首相の「専権事項」とされる衆院解散権の制限も提起しています。
新党の枠組みと選挙協力
衆院議員のみが参加
新党結成にあたり、立憲民主党と公明党は解党せず存続します。中道改革の理念に賛同した衆議院議員のみが離党して新党に参加する形式をとりました。参議院議員と地方議員は引き続き従来の党に所属します。
このため、次の参院選では別々の政党として戦うことになりますが、当面の衆院選では一体となって高市政権に対峙する体制を整えました。
選挙協力の具体策
選挙協力として、公明党は小選挙区ではなく比例での戦いに軸足を移し、立憲民主党は比例で公明党の候補を上位に優遇します。その代わりに公明党は小選挙区で立民候補を応援するという棲み分けが図られています。
課題と展望
世論調査では厳しい評価
朝日新聞が1月17、18日に実施した世論調査では、中道改革連合が高市政権に対抗できる勢力になると思うかとの質問に対し、「ならない」が69%、「なる」は20%という結果でした。
新党が有権者の支持を獲得できるかは、残り短い選挙戦でどこまで政策の違いをアピールできるかにかかっています。
衆院選後の展望
衆院選は1月27日公示、2月8日投開票という短期決戦となります。中道改革連合は比較第1党を目指すとしていますが、自民・維新連立との議席争いは接戦が予想されます。
選挙結果次第では、日本の政治地図が大きく塗り替えられる可能性もあります。
まとめ
中道改革連合は、26年間の自公連立解消という歴史的転換を経て誕生した新党です。立憲民主党と公明党という、これまで対立してきた政党が「中道」の旗のもとに結集したことは、日本政治の新たな局面を象徴しています。
食品消費税ゼロ、選択的夫婦別姓の導入など、高市政権との対立軸を明確にした公約を掲げ、2月8日の衆院選に臨みます。165人の野党第1党として、どこまで有権者の支持を集められるかが注目されます。
参考資料:
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