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by nicoxz

テスラ、モデルS・X生産終了しロボット工場へ転換

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はじめに

米電気自動車(EV)大手テスラは2026年1月28日の決算発表で、高級セダン「モデルS」と高級SUV「モデルX」の生産を2026年4〜6月期に段階的に終了すると発表しました。カリフォルニア州フリーモント工場の生産ラインは、ヒト型ロボット「Optimus(オプティマス)」の製造に転換されます。

さらに、イーロン・マスクCEOが率いるAI企業xAI(エックス・エーアイ)への20億ドル(約3,000億円)の出資も明らかになりました。テスラは自動車メーカーからAI・ロボット企業への大転換を加速させています。

モデルS・X生産終了の意味

テスラの原点に幕

モデルSは2012年に発売されたテスラ初の量産セダンであり、モデルXは2015年発売のSUVです。いずれもテスラの高級ラインとして同社のブランドイメージを確立した車種でした。マスク氏は決算説明会で「来四半期でS・Xの生産を終了し、基本的に生産を停止する」と述べました。

ただし、生産終了後も既存オーナー向けのサポートは継続するとしています。

生産規模の実態

2025年のテスラの世界生産台数は約165万台でしたが、モデルS・Xの合計はその約3%にすぎません。テスラの販売の主力はモデル3とモデルYであり、業績への直接的な影響は限定的です。

しかし、これらの車種は完全自動運転(FSD)に対応したプラットフォームを搭載しておらず、テスラが目指す自律走行エコシステムから取り残される存在となっていました。戦略的に生産を終了し、リソースを集中する判断です。

Optimusロボット量産への転換

フリーモント工場の改修

マスク氏は、フリーモント工場のモデルS・X生産ラインを「年間100万台のOptimusの生産ライン」に置き換えると発表しました。テスラは今四半期中にOptimusの第3世代ロボットを披露する予定で、これが「量産を前提とした初のデザイン」になるとしています。

生産開始は2026年末までに計画されており、最終的には年間100万台の生産能力を目指します。

Optimusの可能性と課題

テスラのヒト型ロボットは、工場での単純作業から将来的には家庭での日常タスクまでこなすことを目指しています。マスク氏はかねてからOptimusがテスラの事業の中で最大の価値を持つようになると主張してきました。

ただし、ヒト型ロボットの実用化には技術的なハードルが多く残っています。安全性の確保、コスト低減、実際のユースケースの確立など、量産までに解決すべき課題は少なくありません。

xAIへの20億ドル出資

出資の詳細

テスラは2026年1月16日付で、xAIのシリーズE優先株を20億ドル分取得したことを確認しました。他の投資家と同条件の市場価格での取引としています。

xAIはマスク氏が設立したAI企業で、大規模言語モデル「Grok(グロック)」の開発などを手がけています。テスラの自動運転技術やロボット制御にxAIの技術を活用する連携が想定されています。

利益相反への懸念

この出資に対しては、テスラの株主から利益相反を懸念する声が上がっています。マスク氏はテスラのCEOであると同時にxAIの創業者でもあり、テスラの資金がマスク氏の別事業に流れる構図に批判があります。テスラはこの取引が独立した取締役会の承認を経て市場条件で実施されたと説明しています。

決算概要と業績の現状

10〜12月期の業績

2025年10〜12月期の調整後EPSは0.50ドルで、市場予想の0.45ドルを上回りました。売上高は249億ドルで予想の247億9,000万ドルをやや超えています。しかし、純利益は前年同期比61%減と大幅に落ち込みました。営業経費が39%増加したことが主因です。

通年の売上高は前年比3%減となり、テスラとして初の年間減収を記録しました。車両販売が低迷する一方、エネルギー事業は約128億ドルの売上で26.6%増と好調でした。

EV市場での競争激化

テスラは2025年、世界最大のEVメーカーの座を中国のBYD(比亜迪)に明け渡しました。EV市場全体は拡大していますが、中国メーカーの価格競争力が強まり、テスラのシェアは縮小傾向にあります。

注意点・展望

テスラの設備投資は2026年に約200億ドル(約3兆円)が見込まれています。新工場建設、Optimusの量産準備、AI計算リソースなどに充てられます。ロボタクシーサービスは2026年前半にダラス、ヒューストン、フェニックスなど7つの米国市場への展開を計画しています。

テスラは自動車メーカーの枠を超え、AI・ロボット・エネルギーの複合企業体への転換を目指しています。この壮大なビジョンの実現可能性と、足元のEV事業の回復が両立できるかが今後の焦点です。

まとめ

テスラはモデルS・Xの生産終了とOptimus量産工場への転換、xAIへの20億ドル出資を通じて、AI・ロボット企業への転換を明確に打ち出しました。EV事業が初の年間減収となるなか、ロボットや自動運転、エネルギーといった新規事業が収益を支えられるかが問われています。テスラの大胆な戦略転換が成功するか、市場は注視しています。

参考資料:

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