日経平均5万4000円突破、高市政権の解散観測で半導体株が急騰

by nicoxz

はじめに

2026年1月14日、日経平均株価が取引時間中に史上初めて5万4000円台に到達しました。上げ幅は一時900円を超え、5万4400円台を記録する場面もありました。この急騰の背景には、高市早苗首相が衆議院の早期解散に踏み切るとの観測があり、「高市トレード」と呼ばれる投資マネーの流入が加速しています。

この記事では、日経平均5万4000円突破の背景、高市政権の経済政策への期待、半導体関連株の動向、そして今後の株式市場の見通しについて詳しく解説します。

日経平均5万4000円突破の背景

「高市トレード」とは何か

「高市トレード」とは、高市早苗首相の経済政策への期待から、日本株買い・円売りの動きが活発化する現象を指します。高市首相は大規模な財政出動と金融緩和の継続を志向しており、これがアベノミクスの継承として市場に好感されています。

1月13日には日経平均が史上初めて5万3000円を突破し、翌14日には5万4000円台に乗せました。TOPIX(東証株価指数)も3,644と過去最高値を更新しています。

早期解散観測が追い風に

株価急騰のきっかけとなったのは、高市首相が早期に衆議院を解散し、2月にも総選挙を実施するとの観測です。NHKなどの報道によると、与党・自民党は高市首相の高い支持率を背景に、政権基盤の強化を狙って早期解散に踏み切る構えとされています。

高市首相の支持率は日経新聞の調査で75%と、3カ月連続で70%超を維持しています。首相就任後の「ハネムーン期間」が続いており、この勢いを選挙に活かしたいとの思惑があるようです。

円安進行も株価を下支え

高市トレードのもう一つの特徴は円安です。ドル円相場は159円台まで円安が進行し、2024年以来の水準となりました。円安は輸出企業の業績にプラスとなるため、株価の押し上げ要因となっています。

一方、10年物日本国債利回りは2.185%と27年ぶりの高水準に達しました。財政出動の拡大観測が債券売りを誘発しているとみられます。

半導体関連株の急騰

アドバンテスト・レーザーテックが牽引

5万4000円突破を牽引したのは、半導体関連株の急騰です。1月13〜14日の2日間で、主要な半導体銘柄が大幅に上昇しました。

  • アドバンテスト:8.5%高(1月13日)、4.9%高(1月14日)
  • レーザーテック:8.9%高(1月13日)、5.2%高(1月14日)
  • 東京エレクトロン:8.2%高(1月13日)
  • ディスコ:4.5%高(1月14日)

アドバンテストの株価は過去12カ月で127.8%上昇し、過去最高値を更新しています。同社は半導体の検査装置を手がけ、AI需要の拡大で業績が好調です。

米国半導体株高の波及効果

日本の半導体株上昇には、米国市場の動きも影響しています。1月上旬、米国の半導体株指数が4%上昇し、この流れが日本市場にも波及しました。AI関連投資の拡大期待が、半導体セクター全体を押し上げています。

高市政権の経済政策

「責任ある積極財政」路線

高市内閣は「責任ある積極財政」を掲げ、大規模な財政出動を推進しています。2025年度補正予算は17.7兆円規模で、減税分を含めると経済対策の総額は21.3兆円に達します。

政策の柱は3つです。第一に、物価高から国民生活を守るための電気・ガス代補助やガソリン代軽減。第二に、半導体やAI、エネルギー、食料、防災など戦略分野への「危機管理投資」と「成長投資」。第三に、防衛力と外交力の強化です。

半導体・AIを中核インフラに

高市政権は「日本成長戦略会議」において、AIと半導体を経済安全保障の中核インフラと位置付けています。設計から製造まで国内で完結するサプライチェーンの構築を目指し、先端・次世代半導体の技術開発を支援する方針です。

これが半導体関連株への投資マネー流入を後押ししています。「高市銘柄」として、半導体製造装置のアドバンテストや東京エレクトロン、レーザーテックなどに注目が集まっています。

年頭所感で「希望を生み出す」

高市首相は年頭所感で「日本列島を、強く豊かにしていく。そのことを通じてこの国に『希望』を生み出していく」と表明しました。昨年10月の政権発足以降、「強い経済、強い外交・安全保障の実現に一定の方向性を出すことができた」と振り返り、成長戦略の加速に意欲を示しています。

注意点・今後の展望

解散時期の選択肢

高市首相が解散に踏み切るタイミングとしては、いくつかの選択肢が考えられます。経済対策の効果が出てくる春先、通常国会で重要法案が成立した後の初夏、参院選と同日の夏、または見送りの4パターンです。

市場は早期解散を織り込んで上昇していますが、解散が先送りされた場合、失望売りを招く可能性があります。解散時期の見極めが今後の株価動向を左右しそうです。

円安進行のリスク

円安は輸出企業の追い風となる一方、過度な円安は輸入物価の上昇を招き、国民生活を圧迫します。ドル円が159円台まで下落したことで、政府・日銀による為替介入への警戒感も高まっています。2024年に介入が実施された水準に近づいており、今後の為替動向には注意が必要です。

高市トレードの持続性

高市トレードがどこまで続くかは、政権運営の行方と経済政策の実効性にかかっています。高い支持率が維持されれば株価の上昇基調は続く可能性がありますが、支持率低下や政策の停滞があれば、巻き戻しのリスクも否定できません。

また、海外の金融環境や地政学リスクなど、外部要因にも左右されます。米国の金融政策や中国経済の動向など、グローバルな視点での注視が求められます。

まとめ

日経平均株価が史上初めて5万4000円台に到達した背景には、高市首相の早期解散観測による「高市トレード」がありました。大規模財政出動と金融緩和継続への期待から、日本株買い・円売りの動きが加速し、特に半導体関連株が急騰しています。

アドバンテストやレーザーテックなど主要な半導体銘柄は、AI需要の拡大と高市政権の成長投資への期待を背景に過去最高値を更新しました。高市首相の支持率は75%と高水準を維持しており、早期解散で政権基盤を固めるとの見方が広がっています。

ただし、解散時期の不透明さや円安リスク、海外要因など、株価の調整要因も存在します。高市トレードの持続性を見極めながら、慎重な投資判断が求められる局面です。

参考資料:

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