日経平均先物が急騰、高市首相の解散検討報道で投資家心理好転

by nicoxz

はじめに

2026年1月13日早朝にかけての大阪取引所の夜間取引で、日経平均先物が大幅に上昇し、3月物は2070円高の5万4150円で終了しました。この急騰の背景には、高市早苗首相が23日召集予定の通常国会冒頭で衆院を解散する検討に入ったとの報道があります。

政治的な安定への期待が投資家心理を大きく改善させ、為替市場でもドル円が上昇するなど、金融市場全体にポジティブな影響を与えています。本記事では、今回の株価急騰の要因と、今後の市場動向について詳しく解説します。

日経平均先物急騰の背景

解散報道がもたらした市場の反応

読売新聞電子版が1月9日午後11時に「高市首相が通常国会冒頭で衆院を解散する検討に入った」と報じたことが、市場の転換点となりました。報道前に5万2200円付近で推移していたシカゴ日経平均先物は、短時間で一時5万3400円台に急伸しました。

その後も買いの勢いは継続し、1月10日の夜間取引では1510円高の5万3590円で終了。そして13日早朝の取引では、さらに上昇幅を拡大し、5万4000円台に到達しました。

政権安定への期待が買いを誘発

市場が解散報道を好感した最大の理由は、政権基盤の強化への期待です。現在、与党は衆院で233議席とぎりぎりの過半数を確保していますが、参院では少数にとどまる「ねじれ国会」の状態が続いています。

高市内閣の支持率は読売新聞の世論調査で73%と高水準を維持しており、衆院選で議席増が期待できる状況にあります。政権基盤が強化されれば、経済政策の実行力が高まるとの見方が、投資家の買い意欲を刺激しています。

日中対立と市場への影響

レアアース輸出規制問題の浮上

株価上昇の一方で、日中関係の悪化は市場のリスク要因として意識されています。2026年1月6日、中国商務省は防衛目的で使用される軍民両用(デュアルユース)品の日本向け輸出を即時禁止すると発表しました。

この規制にはレアアース関連製品も含まれるとの指摘があり、7日と8日の日経平均は下落を余儀なくされていました。特にEV用モーターに使用されるネオジム磁石の原料となるジスプロシウムやテルビウムは、ほぼ100%を中国に依存しており、産業界への影響が懸念されています。

解散報道が不安を一掃

しかし、高市首相の解散検討報道がこうした不安心理を一掃しました。政権基盤を強化することで日中関係の局面打開を図る意向もあるとされ、市場は外交面でも前向きな展開を期待しています。

木原稔官房長官は会見で、中国によるレアアース輸出規制について「グローバルなサプライチェーンに深刻な影響が及んでいる」と指摘しつつも、政府として対応策を検討していることを明らかにしています。

想定される選挙日程と市場への影響

2月投開票の「真冬の決戦」

報道によると、衆院選は「1月27日公示、2月8日投開票」または「2月3日公示、2月15日投開票」のいずれかの日程が有力視されています。通常国会冒頭での解散となれば、戦後史上でも異例の「真冬の選挙」となります。

野党の準備不足を突く狙いがあるとの見方もあり、与党有利との観測が市場では優勢です。選挙後に安定した政権運営が実現すれば、株価にとってもプラス材料となる可能性があります。

予算審議への懸念も

一方で、冒頭解散の場合、2026年度予算案の審議が中断することは避けられません。通常3月末までに成立する予算案の成立が4月以降にずれ込む可能性があり、政府は暫定予算の編成を検討しています。

この点は市場にとって不確実性要因となりますが、現時点では政権安定期待のほうが上回っている状況です。

注意点と今後の展望

ボラティリティの高まりに注意

選挙日程が確定するまでは、報道一つで株価が大きく動く可能性があります。特に高市首相が解散を見送る場合や、選挙結果が与党に不利な展開となった場合には、反動安のリスクも考慮する必要があります。

また、日中関係の動向も引き続き重要です。レアアース規制が民生用にまで拡大した場合、自動車産業や電子機器産業への影響は甚大なものとなる可能性があります。

為替動向にも注目

ドル円は解散報道を受けて157円半ばから158円台に上昇しました。日本の政治的安定は海外投資家にとっても安心材料となり、日本株への資金流入を促す可能性があります。一方で、急激な円安は輸入コストの上昇を通じてインフレ圧力となるため、日銀の金融政策への影響も注視が必要です。

まとめ

日経平均先物の2000円超の急騰は、高市首相による衆院解散検討報道という政治イベントがきっかけでした。高い内閣支持率を背景に政権基盤の強化が期待され、投資家心理が大きく改善しています。

今後は選挙日程の確定、日中関係の動向、予算審議の行方などが市場の焦点となります。政治と経済が密接に連動する局面が続くため、ニュースへの感度を高めておくことが重要です。

参考資料:

関連記事

最新ニュース