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by nicoxz

日経平均が史上最高値更新、衆院選と米金融政策が鍵を握る

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はじめに

2026年2月3日、東京株式市場で日経平均株価が終値5万4720円66銭を記録し、史上最高値を更新しました。前日比2065円48銭(3.92%)高という大幅上昇は、上昇幅として歴代5位に入る記録的なものでした。

この株高の背景には、2月8日に投開票を控える衆議院選挙での与党優勢観測、前日の米国株式市場の上昇、そして半導体関連銘柄への買いが重なったことがあります。一方で、新たに指名された米連邦準備理事会(FRB)議長の金融政策への不透明感も残っており、今後の値動きは荒い展開が予想されます。

この記事では、日経平均株価の最高値更新の要因を分析し、今後の市場見通しについて解説します。

株価上昇の要因分析

衆院選での与党優勢観測

株価上昇の最大の要因として挙げられるのが、2月8日に投開票される衆議院選挙での与党優勢観測です。各種報道によると、自民党は序盤から支持を拡大し、単独で過半数を確保する勢いとされています。与党で絶対安定多数に届く可能性も取り沙汰されています。

市場関係者の間では「高市トレード」という言葉が使われています。これは、高市早苗首相が掲げる「危機管理投資」や「成長投資」への期待から、与党勝利を見越した先回り買いが入る動きを指します。AI・半導体など17の戦略分野への投資が円滑に進みやすくなるとの期待が、株価を押し上げています。

野村證券の顧客サーベイでは、自民党が単独過半数を確保する大勝シナリオの場合、「高市トレード」の継続ないしは再加速を見込む向きが多く、株高・金利上昇・円安米ドル高を想定する回答が目立っているとのことです。

米国株式市場の好調

2日の米国株式市場でダウ工業株30種平均が反発し、終値は前週末比1.05%高となりました。同日発表された米経済指標が景気の底堅さを示したことから、景気敏感株などに買いが入り、その流れが東京市場にも波及しました。

特に、米国市場での半導体株の上昇が顕著でした。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が堅調に推移し、東京市場でも半導体関連銘柄への買いが広がりました。

半導体株ラリーの再燃

日経平均株価の上昇を牽引したのは、アドバンテストや東京エレクトロンといった半導体関連銘柄です。2026年の半導体市場では、メモリやAI向けアクセラレータの需要拡大を背景に、「スーパーサイクル」の到来が期待されています。

世界シェアが高い日本の半導体製造装置メーカーは、この恩恵を特に受けやすい構造にあります。2025年後半からの2ナノ量産開始、2026年後半からの1.6ナノ量産開始、AI半導体の種類増加など、業績拡大余地は大きいとみられています。

アドバンテストは2026年3月期の連結純利益が前期比71%増の2750億円になる見通しを発表しており、2年連続で最高益を更新する見込みです。AI向け先端半導体の需要拡大を背景に、高性能試験装置の販売が好調に推移しています。

市場の注目ポイント

衆院選後の政策期待

2月8日の衆院選後は、与党の議席数がどの程度伸び、「危機管理投資」や「成長投資」の推進力がどこまで高まるかが焦点となります。

自民党の大勝は株式市場にとってベストシナリオとされています。高市首相の掲げる政策やこれまでの成果に対する有権者の支持の高さを意味し、政権運営の安定性が高まることから、株式市場はポジティブに反応すると考えられています。

ただし、選挙結果が予想を下回った場合や、政策実行に時間がかかる場合には、失望売りが出る可能性もあります。選挙後の政局動向には注意が必要です。

FRB新議長人事の影響

米国の金融政策をめぐる不透明感も、今後の市場に影響を与える可能性があります。トランプ大統領は2026年1月30日、パウエルFRB議長の後任としてケビン・ウォーシュ元FRB理事を指名しました。

ウォーシュ氏はFRBの「レジームチェンジ」を約束し、バランスシートの縮小を進める考えを示しています。また、AIに牽引される生産性ブームでインフレは低く抑えられると主張しており、利下げに積極的な姿勢を見せています。

しかし、ウォーシュ氏の主張するような金融政策運営がなされた場合、短期金利は低下する一方で、長期金利は上昇する可能性があるとの指摘もあります。トランプ大統領が期待する住宅ローンや自動車ローンの金利低下につながるかどうかは不透明です。

また、パウエル現議長が2028年1月末まで任期を残す理事職を、議長退任時に辞職するかどうかも不明です。FRBの独立性をめぐる懸念も市場の不安材料となっています。

今後の見通しと注意点

値動きの荒い展開に注意

日経平均株価は約3週間ぶりに最高値を更新しましたが、今後は値動きが荒い展開が続く可能性があります。衆院選の結果や米国の金融政策動向など、市場に影響を与える材料が多いためです。

東証プライムの売買代金は7兆5734億円、売買高は24億3315万株と、活発な取引が行われました。値上がり銘柄数は1346と全体の8割を占めましたが、この買いの勢いがどこまで続くかは不透明です。

海外リスク要因

国内要因以外にも、海外のリスク要因には注意が必要です。中国による対日輸出規制の行方、トランプ大統領の関税政策、AI関連企業の業績動向など、日本株に影響を与え得る材料は多岐にわたります。

特に、トランプ関税に対する米連邦最高裁判所の判断は、世界経済全体に影響を及ぼす可能性があります。グローバルなサプライチェーンに依存する日本企業にとっては、こうした海外の動向も無視できません。

長期投資の視点

短期的な値動きに一喜一憂するのではなく、長期的な視点で市場を見ることも重要です。日本の半導体産業は世界的な競争力を持ち、AI需要の拡大という追い風を受けています。高市政権が推進する戦略分野への投資も、長期的には日本経済のプラス要因となる可能性があります。

「選挙は買い」というアノマリー(経験則)も市場では語られていますが、過去のデータを過信することなく、自身の投資方針に基づいた判断が求められます。

まとめ

日経平均株価が5万4720円66銭の史上最高値を更新したことは、日本株式市場にとって大きな節目となりました。衆院選での与党優勢観測、米国株式市場の好調、半導体株ラリーの再燃という複数の追い風が重なった結果です。

しかし、FRB新議長人事をめぐる金融政策への不透明感や、海外のリスク要因を考えると、楽観一辺倒とはいきません。2月8日の衆院選結果と、その後の政策運営が市場の方向性を左右することになるでしょう。

投資家にとっては、短期的な値動きに振り回されることなく、国内外の政治・経済動向を冷静に分析しながら、適切なリスク管理を行うことが重要です。史上最高値の更新は喜ばしいことですが、それが持続的な上昇トレンドにつながるかどうかは、今後の展開次第です。

参考資料:

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