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おひとりさま高齢者の住居確保ガイド|50代からの準備

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はじめに

単身世帯、いわゆる「おひとりさま」の割合が年々高まっています。内閣府の「高齢社会白書」によると、65歳以上の一人暮らしの割合は2025年に男性18%、女性25%。2040年には男性24%、女性28%にまで増加すると予測されています。

高齢になってから住まいを確保しようとすると、保証人の問題や健康リスクから入居を断られるケースも少なくありません。50代のうちから選択肢を把握し、計画的に準備を進めることが重要です。この記事では、おひとりさま高齢者が直面する住居問題と、具体的な対策について解説します。

高齢者の住まいの選択肢

持ち家に住み続ける

現在持ち家に住んでいる場合、そのまま住み続けることが最も費用を抑えられる選択肢です。ただし、以下の点を確認しておく必要があります。

まず、バリアフリー化の必要性です。「床に段差がない」「必要な箇所に手すりが設置されている」「滑りにくい床材を使っている」といった改修が必要になる可能性があります。また、老朽化した住宅の維持費用も考慮が必要です。

持ち家は、将来的に資金が必要になった際の「資産」としても活用できます。リバースモーゲージやリースバックといった仕組みを使えば、自宅に住み続けながら資金を確保することも可能です。

賃貸住宅への住み替え

賃貸住宅は、持ち家の維持管理から解放される点がメリットです。ただし、高齢者が賃貸物件を借りる際には、いくつかの課題があります。

大家側からすると、孤独死のリスクや家賃滞納の懸念から、高齢者の入居を敬遠するケースがあります。また、保証人として認められるのは入居者より若い世代であることが多く、同年代の配偶者や兄弟では認められない場合もあります。

賃貸を検討する場合は、50歳くらいを目安に、毎月の家賃が公的年金や老後資金で負担しきれるか確認しておくことが推奨されています。住居費の目安は、老後の手取り収入の20〜30%程度です。

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

サ高住は、バリアフリーが完備された高齢者向けの住まいです。安否確認や生活相談のサービスが受けられるため、一人暮らしに不安を感じる方に適しています。

入居対象は原則60歳以上の方、または60歳未満で要介護認定を受けている方です。国土交通省のデータによると、全国のサ高住への入居率は89%。入居者の平均年齢は84.2歳ですが、65歳〜80歳未満の方も全体の3割以上を占めています。

費用は一般型で家賃・管理費が月5万〜25万円程度、介護型は食費まで含めて月15万〜40万円程度が相場です。早めに見学や資料請求をして、自分に合った施設を探しておくことが大切です。

有料老人ホーム・介護施設

介護が必要になった場合の選択肢として、有料老人ホームや介護施設があります。介護付き有料老人ホームでは、24時間体制で介護サービスを受けることができます。

ただし、入居には保証人が必要なケースが多く、身寄りのない方は入居が難しい場合があります。この問題については、後述する身元保証サービスの活用が解決策となります。

50代からやっておくべき準備

資金計画を立てる

総務省の家計調査によると、高齢単身世帯の消費支出は月々約15万円です。公的年金だけでは不足する場合に備え、iDeCoやNISAなどの税制優遇制度を活用した資産形成が推奨されています。

持ち家の場合、売却や活用によって640万〜840万円程度の資産を確保できる可能性があります。自分の資産状況を把握し、老後に必要な資金を試算しておきましょう。

住み替えのタイミングを決める

住み替えを検討している場合、体力があり環境の変化に適応しやすい50〜60代のうちに行動を起こすことが重要です。住み替えのきっかけとなりやすいのは、「定年退職」「持ち家の老朽化」「バリアフリー化の必要性」などです。

マイホームの購入を検討している場合、50代は住宅ローンを組める最後のタイミングでもあります。年齢が上がるほど返済期間が短くなり、月々の負担が重くなる点に注意が必要です。

情報収集と見学

高齢者向け住宅や施設は、実際に見学してみないと雰囲気がわかりません。元気なうちに複数の選択肢を比較検討しておくことで、いざというときに慌てずに済みます。

内閣府の調査では、「住み替えの意向がある」または「状況次第で将来的に住み替えを検討したい」と回答した高齢者は約3割。特に一人暮らしの高齢者や60代の方ほど、住み替えへの意向が高い傾向があります。

保証人問題の解決策

家賃保証会社の利用

保証人が見つからない場合、家賃保証会社を利用する方法があります。入居者が家賃を滞納した場合に、入居者に代わって家賃を支払うサービスです。

利用には審査があり、年齢や収入などの条件を満たす必要があります。費用は契約時に3万円程度、その後は家賃の3〜7割程度が相場です。

身元保証サービスの活用

身寄りがいない方を対象に、賃貸住宅の保証人だけでなく、入院時や施設入居時の保証人も引き受ける「身元保証サービス」があります。民間企業や社団法人、NPO法人などが提供しています。

サービス内容は団体によって異なりますが、身元保証のほか、緊急時の対応、日常生活の支援、亡くなった際の手続きまで請け負うプランもあります。終活の一環として、生前から比較検討する方が増えています。

公的制度の活用

一般社団法人高齢者住宅財団が行っている「家賃債務保証制度」では、高齢者が賃貸物件を借りる際に財団が連帯保証人になります。大家にとっても家賃滞納リスクが軽減されるため、入居審査に通りやすくなります。

また、UR賃貸住宅では保証人不要で入居できる物件を扱っており、高齢者向け優良賃貸住宅や健康寿命サポート住宅なども提供しています。

持ち家を活用した資金調達

リバースモーゲージ

リバースモーゲージは、自宅を担保に生活資金を借り入れ、住み続けながら、死亡時に不動産を処分して返済する仕組みです。所有権を手放さずに資金を調達できる点がメリットです。

ただし、一般的に戸建て物件が対象で、マンションは対象外となるケースが多いです。また、契約が長期化すると返済額が増えたり、不動産価値の下落で融資限度額が見直されるリスクがあります。

リースバック

リースバックは、自宅を売却した上で、売却先と賃貸契約を結んで住み続ける仕組みです。売却代金を一括で受け取れるため、まとまった資金が必要な場合に有効です。

注意点として、売却後は家賃負担が発生すること、定期借家契約の場合は将来的に住み続けられなくなるリスクがあることが挙げられます。契約内容を細かく確認し、信頼できる売却先を選ぶことが重要です。

まとめ

2050年には全世帯の約45%がおひとりさまとなり、その約半分を65歳以上の高齢者が占めると予測されています。現在50代の方は2050年には75歳の後期高齢者。今から老後の住まいについて考えることは、決して早すぎることではありません。

重要なのは、選択肢を知り、早めに準備を始めることです。資金計画を立て、必要に応じて保証人問題の解決策を調べておく。元気なうちに施設見学をしておく。こうした準備が、将来の安心につながります。

一人だからこそ、自分で判断し行動できるうちに、老後の住まいを確保しておきましょう。

参考資料:

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