米ウェイモの無人タクシー、停電で交差点に停止 渋滞発生
米ウェイモの無人タクシー、停電で交差点に停止 渋滞発生
米西部カリフォルニア州サンフランシスコで12月20日、街の広い範囲を巻き込む大規模な停電が発生し、自動運転タクシーを運行するウェイモ(Waymo)の無人車両が交差点で停止し、渋滞が生じました。今回は信号機の機能停止が影響したとみられています。 (SFGate)
■ 停電とその影響
停電は変電所での火災が原因とみられ、約13万戸の住宅や事業所が一時停電しました。交通信号も機能停止し、複数の交差点が制御不能に陥りました。 (The Guardian)
この影響で、ウェイモの車両は信号を正しく認識できずに交差点で長時間停止。一部の道路で渋滞や車両詰まりが発生しました。 (SF Chronicle)
■ ウェイモの対応
ウェイモは停電後、安全確保と緊急車両の妨げを避けるためサンフランシスコでのサービスを一時停止。
「状況確認のため、通常よりも長く停止した車両があったが、安全上の問題は発生していない」
と声明を発表しました。電力復旧後には、通常運行を再開しています。
■ 専門家・利用者の反応
利用者や専門家の間では、災害や停電時における自動運転車の挙動への懸念が浮上しています。特に、信号機や通信インフラの停止時にAIがどこまで安全に判断できるのかという点が議論を呼びました。
「地震や火災などの非常時に、こうした車両が適切に行動できるのか不安を感じる」
という声も市民から上がっています。
■ 背景:ウェイモと自動運転の課題
ウェイモはアルファベット(Googleの親会社)傘下で、自動運転タクシーを米国内で展開。既にフェニックス、ロサンゼルス、サンフランシスコなどで商用運行を行い、2025年には日本・東京でも実証走行を開始しました。
ただし今回の事例は、都市インフラへの依存が依然として大きいことを示しました。信号機や通信が途絶した際に車両がどう対応するかは、今後の重要な開発課題です。
■ 今後の改善と展望
ウェイモは今回のトラブルを受け、停電時の挙動アルゴリズムを改良するとしています。将来的には、
- 停電・災害時でも走行可能な完全自律判断モデルの強化
- ローカルセンサーのみでの交通判断の最適化
- 緊急対応時の人間オペレーター支援体制の充実
といった改善が期待されます。
自動運転の普及には、AI技術だけでなく都市インフラ全体のレジリエンスが不可欠であることを、今回の停電は改めて示したと言えるでしょう。
■ まとめ
- サンフランシスコの停電でウェイモの無人タクシーが交差点に停止。
- 交通信号の停止が原因で、一部道路に渋滞が発生。
- ウェイモは安全確保のため一時運行を停止し、改善を表明。
- 災害時対応を含む“完全自律走行”の課題が浮き彫りに。
停電という突発的なトラブルが、AIモビリティ時代の新たなリスクを明らかにしました。今後のアップデートと安全設計に注目が集まります。
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