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by nicoxz

中道改革連合・野田共同代表インタビュー 減税財源「つなぎで確保」

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はじめに

中道改革連合の野田佳彦、斉藤鉄夫両共同代表は2026年1月25日、日本経済新聞などのインタビューに応じました。衆院選(27日公示・2月8日投開票)を前に、公約の目玉である食品消費税率0%の財源について、野田氏は「当面はワンショットのお金が中心かもしれないが、恒久的な財源を位置付けて0%を続けていけるようにしていきたい」と語りました。

立憲民主党と公明党による新党結成という異例の展開から約10日。両共同代表は何を語ったのか、その内容と中道改革連合の政策を解説します。

インタビューの主な内容

野田共同代表:減税財源の考え方

野田佳彦共同代表は、公約で訴える食料品の消費税率0%の実現に向けた財源について詳細を語りました。

「当初2年間は一時的な『つなぎ財源』で減収分を賄う」との方針を示し、具体的には政府基金の取り崩しや外国為替資金特別会計の剰余金などを活用するとしました。その後、恒久的な財源を確保して0%を継続していく考えです。

中道改革連合は、消費税減税の実施時期について「今秋から」と主張しており、自民党・維新の「2026年度中」よりも早い実現を目指しています。

斉藤共同代表:対中国関係

斉藤鉄夫共同代表は、対中国政策について「議員間で糸口を見出していきたい」と述べ、対話の継続を重視する姿勢を示しました。

高市政権下で日中関係が緊張している中、斉藤氏は議員外交を通じた関係改善の可能性を探る考えを示唆しました。公明党は従来から対中関係の安定化を重視しており、その路線が新党にも引き継がれています。

選挙目標と進退

野田氏は衆院選について、「約170人のもともとの議席数を上回ることが必要だ。その結果、比較第1党に届くような結果が出せるように頑張りたい」と強調しました。衆院解散時の中道改革連合の会派勢力は172人でした。

また、野田氏は衆院選を政界再編の「一里塚」と位置づけ、再編につなげられなかった場合は共同代表の辞任など何らかの形で責任を取る考えを示しました。

斉藤氏も「少なくとも現有勢力を超え、できるだけ大きくなって中道勢力の核を示したい」と述べています。

中道改革連合の政策

食品消費税ゼロの詳細

中道改革連合の最大の目玉政策は、食料品にかかる消費税率を恒久的にゼロにすることです。与党案の「2年限定」とは異なり、恒久化を目指している点が特徴です。

具体的な内容は以下の通りです。

  • 実施時期:2026年秋(今秋)からを目指す
  • 期間:原則1年間、経済情勢に応じ1回限り1年延長可能
  • 効果:国民1人あたり年約4万円の負担軽減
  • 必要財源:年間約5兆円

財源確保策

年5兆円の財源確保策として、以下を列挙しています。

  1. 政府の基金の取り崩し
  2. 外国為替資金特別会計(外為特会)の剰余金
  3. 租税特別措置の見直し
  4. 税収の上振れ分の活用

赤字国債に頼らない財源確保を前提としており、財政規律を意識した政策となっています。

政策の5本柱

中道改革連合が掲げる政策の柱は以下の5つです。

  1. 持続的な経済成長への転換:一人ひとりの幸福を実現する経済政策
  2. 新たな社会保障モデル:現役世代も安心できる制度設計
  3. 包摂社会の実現:選択肢と可能性を広げる社会
  4. 現実的な外交・防衛:現実的な外交・防衛政策と憲法改正論議の深化
  5. 政治改革:不断の政治改革と選挙制度改革

新党結成の経緯と狙い

異例の立公合流

立憲民主党と公明党という、従来は対立関係にあった両党が新党を結成したことは、戦後の政治史でも異例の展開です。

2026年1月15日、野田佳彦・立憲代表と斉藤鉄夫・公明代表が会談し、新党結成で合意。16日に「中道改革連合」として設立届け出を行いました。22日に結党大会を開催し、両氏が正式に共同代表に就任しています。

結成の背景

新党結成の背景には、高市政権への対抗軸を明確にする狙いがあります。

高市首相と日本維新の会による連立政権に対し、「中道」を掲げることで保守色の強い政権への批判票の受け皿を目指しています。綱領では「分断や対立をあおる政治から、協調と包摂の政治へと転換していく」とうたっています。

また、公明党にとっては、自民党との関係悪化が背景にあります。自民党が維新との連立を選んだことで、公明党は新たな政治的選択を迫られました。

選挙協力の形

衆院選では、比例代表で新党の下で統一名簿を作成します。小選挙区では旧公明党側が候補擁立を見送り、旧立憲民主党側の候補を支援する形での選挙協力が行われます。

1次公認では227人を擁立する予定で、現有勢力172人を上回る議席獲得を目指しています。

外国人政策への言及

「総量規制」に否定的

野田共同代表は、外国人の受け入れ制限をめぐる「総量規制」(日本の総人口に占める外国人比率に上限を設定する考え方)について、「時期尚早ではないか」と否定的な見解を示しました。

「いろいろな動きがあるが、排斥的なものが多い。多様性を尊重し、共生社会の理念に照らした対応を考えるべきだ」と強調し、外国人政策に関する基本法の制定や「多文化共生庁」の設置も選択肢だとの認識を示しました。

今後の展望と課題

政策面での課題

中道改革連合には、立憲民主党と公明党という異なる政策的背景を持つ政党が合流しているため、政策面での整合性に課題があります。

特に安全保障政策では、公明党が安保関連法を容認している一方、旧立憲民主党の支持者には反対意見が根強くあります。社民党の福島瑞穂党首も、安全保障関連法、憲法、原発の項目に強い懸念を示しています。

政界再編への影響

野田氏は今回の衆院選を「政界再編の一里塚」と位置づけています。選挙結果次第では、国民民主党など他の野党との連携も視野に入れた政界再編に発展する可能性があります。

ただし、国民民主党の玉木雄一郎代表は新党入りを否定しており、野党勢力の結集には課題が残っています。

まとめ

中道改革連合の野田佳彦・斉藤鉄夫両共同代表は、衆院選を前に食品消費税ゼロの実現に向けた意欲を示しました。財源については「つなぎ財源」で当初2年間を賄い、その後恒久化を目指す方針です。

立憲民主党と公明党という異例の組み合わせによる新党は、高市政権への対抗軸として「協調と包摂の政治」を掲げています。現有勢力172人を上回る議席獲得を目指す中、2月8日の投開票でどのような結果が出るか注目されます。

参考資料:

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