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by nicoxz

しゃぶ葉「背徳フェア」の全容と値上げの背景

by nicoxz
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はじめに

すかいらーくホールディングスが展開するしゃぶしゃぶ食べ放題チェーン「しゃぶ葉」が、2026年1月22日から「背徳 至高のグルメフェア」を開催しています。料理研究家のリュウジさんと声優の安元洋貴さんが監修した「濃厚豚スープだし」が目玉です。

一方で、フェア開始と同時に全コースの価格が一律110円引き上げられました。背徳感あふれる新メニューで集客を図りつつ、原材料高騰のコストを価格に転嫁する外食チェーンの戦略が浮き彫りになっています。本記事では、フェアの全容と値上げの背景を詳しく解説します。

「背徳 至高のグルメフェア」の全容

「しゃぶ葉背徳研究所」の設立とコラボの経緯

今回のフェアでは、リュウジさんと安元洋貴さんによる架空の研究機関「しゃぶ葉背徳研究所」が設立されました。リュウジさんは「マヨアドバイザー」、安元洋貴さんは「統括プロデューサー」という肩書きで参加しています。

リュウジさんはYouTubeチャンネル登録者数500万人超を誇る料理研究家で、これまでにも九州熱中屋など外食チェーンとのコラボ実績があります。安元洋貴さんは人気声優で、食に関する発信でも知られる存在です。両者のファン層を取り込むことで、従来のファミリー層だけでなく若年層の来店を狙う戦略と考えられます。

濃厚豚スープだし――背脂の旨みを凝縮

フェアの最大の目玉は、新開発の「濃厚豚スープだし」です。豚の肉そのものから抽出した旨みに、チャーシューダレのようなかえし醤油を合わせ、背脂の香り・旨み・甘みで包み込むスープに仕上がっています。

このだしの開発にあたっては、SNSで一般消費者からアイデアを募集しました。「脂の旨みを存分に感じられるおだし」という要望が多く寄せられたことが開発のきっかけです。背脂はカットの大きさを何度も検証し、テーブルで最適なパフォーマンスを発揮できるよう切り方と量が調整されています。

しゃぶしゃぶと言えばあっさりした味わいが定番ですが、あえて「背徳」をテーマに掲げることで、食べ放題ならではの満足感を高める狙いがあります。

ギルティアイテムと「至高の〆メニュー」

フェアでは「ギルティアイテム」と名付けられたカスタマイズ用の食材も提供されています。リュウジさんイチオシの「おたマヨ風マヨネーズソース」は、お肉や麺はもちろん、茹で野菜のディップやお寿司のサーモンの味変にも使えます。安元洋貴さんおすすめの「焦がしにんにく醤油だれ」は、だしに加えることで風味とコクが増します。

さらに新メニュー「ワシワシ麺」を使い、刻みにんにくなどと組み合わせることで「背徳ラーメン」「背徳豚丼」「背徳まぜそば」といった〆メニューが自分で作れる仕組みです。食べ放題の後半で楽しむ〆の充実は、客単価の向上よりも滞在満足度を高め、リピート率の向上につなげる施策と見られます。

同時開催メニューと厳選豚

フェアと同時に「冬のあったかグルメ」として、昨年好評だった「濃厚クラムチャウダーだし」(通称クラチャぶ)も復活しています。濃厚な旨みとクリーミーな味わいが特徴のあさり香るだしで、背徳フェアとは異なるテイストを求める方にも対応しています。

また、フェア期間中の厳選豚は「九州黒豚」です。やわらかい肉質と甘みのある脂身が特徴で、新メニューの「細笹ねぎ」を巻いて食べるスタイルが推奨されています。対象コースは「国産牛食べ放題コース」と「九州黒豚&牛みすじ食べ放題コース」の2種類です。

全コース110円値上げの背景

外食業界を取り巻くコスト上昇

しゃぶ葉では、フェア開始と同じ2026年1月22日から全コースの価格が一律110円(税込)引き上げられました。これは同チェーンにとって2024年11月の値上げ(110〜220円)に続く価格改定です。

背景には、外食業界全体が直面するコスト上昇があります。帝国データバンクの調査によれば、2026年の食品値上げの要因として「原材料高」が99.9%を占め、4年連続で9割超となっています。加えて「人件費」由来の値上げが過去最高の66.0%、「物流費」由来も61.8%に達しています。

「円安」から「内圧」へのシフト

注目すべきは、円安を理由とした値上げが1.6%と過去最低水準に低下している点です。つまり、為替変動という外圧から、国内の人件費・物流費という内圧へと値上げの構造が変化しています。賃金と物価が双方ともに緩やかに上昇するインフレ局面が定着しつつあります。

すかいらーくホールディングスでは、ガストでもメニューの約6割を値上げしたほか、国産米の高騰を受けてライス単品を15%引き上げるなど、グループ全体で段階的な価格転嫁を進めています。

フェアと値上げの同時実施という戦略

値上げとフェアを同時に開始するのは、偶然ではなく計算された戦略です。新しいメニューやコラボ企画で話題性と来店動機を作り、値上げによる客離れを最小限に抑える狙いがあります。特にSNSでの拡散力が高いリュウジさんの起用は、値上げのネガティブなイメージを「背徳グルメ」というポジティブな話題で相殺する効果が期待できます。

注意点・展望

食べ放題チェーンの持続可能性

食べ放題業態は原材料費の変動に最も影響を受けやすいビジネスモデルです。価格を据え置けば利益が圧迫され、値上げすれば客足が遠のくジレンマがあります。しゃぶ葉のようにコラボフェアで付加価値を高めながら値上げする手法は、今後の外食チェーンの標準的な戦略になる可能性があります。

今後の値上げ見通し

帝国データバンクの調査によれば、2026年の食品値上げ品目数は2025年比で約3割減の約1万5千品目と見込まれています。大規模な値上げラッシュは収束傾向にあるものの、人件費や物流費に起因する「粘着的な値上げ」は中長期的に続く見通しです。また、価格を据え置きながら内容量を減らす「実質値上げ」にも注意が必要です。

しゃぶ葉のフェアは3月中旬までの開催予定です。フェア終了後も新たな企画で集客を維持できるかが、今後の業績を左右するでしょう。

まとめ

しゃぶ葉の「背徳 至高のグルメフェア」は、リュウジさんと安元洋貴さんの監修による背脂ベースの濃厚スープや、自分好みにアレンジできるギルティアイテムが特徴のフェアです。全コース110円の値上げと同時にスタートしており、コラボの話題性で値上げの影響を緩和する外食チェーンの戦略が読み取れます。

原材料・人件費・物流費の上昇が続く中、外食チェーンは「値上げ+付加価値向上」のセットで消費者の理解を得る手法を模索しています。消費者としては、クーポンやアプリ割引を活用しつつ、こうしたフェアのタイミングで訪れることでお得に楽しむのが賢い選択です。

参考資料:

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