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by nicoxz

ロジスティードと日本郵便提携でアジア物流強化へ

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はじめに

物流大手のロジスティード(旧日立物流)が、日本郵便との関係を強化しています。2025年10月に資本業務提携契約を締結し、同年12月には日本郵便がロジスティードホールディングス株式の19.9%を約1422億円で取得しました。

提携の第1弾として、日本郵便傘下のオーストラリア企業トール・ホールディングスとアジアで「フォワーディング」事業を共同展開する方針が明らかになりました。2028年3月期の再上場を見据え、両社の強みを活かした総合物流企業への進化が期待されています。

日本郵便との資本業務提携

提携の概要

2025年10月6日、日本郵便はロジスティードホールディングスの株式19.9%を、米投資ファンドKKRから譲り受ける契約を締結しました。株式取得は同年12月23日に完了し、取得金額は1422億7900万円でした。

この提携により、日本郵便はロジスティードに取締役1人を派遣することになっています。両社は物流分野での連携を通じた企業価値向上を目指し、具体的な協業案件を推進していきます。

両社トップのコメント

日本郵便の小池信也社長は「ロジスティードはアジア・パシフィックナンバー1の3PL(サードパーティ・ロジスティクス)実績を誇り、グローバルネットワーク、多様で大口の顧客基盤、高いオペレーション遂行力を持つ」と評価しています。

ロジスティードの中谷康夫会長兼社長は「日本郵政グループが持つ国内輸配送でのリソース・ノウハウと、当社の3PLでのオペレーショナル・エクセレンス、物流DX技術が融合することで、より強靭で持続可能な物流基盤を双方が創出できる」と述べています。

アジアでのフォワーディング事業展開

トール社との協業

提携第1弾として、ロジスティードは日本郵便傘下のオーストラリア企業トール・ホールディングスとアジアで「フォワーディング」事業を共同展開します。フォワーディングとは、荷主向けに航空機や船舶の貨物スペースを確保し、国際輸送を手配するサービスです。

トール・ホールディングスは2015年に日本郵便に買収されたオーストラリアの国際輸送物流会社で、アジア太平洋地域を中心に50カ国1200拠点のネットワークを持っています。フォワーディング事業は約150カ国に展開しており、国際貨物フォワーダーとしては世界22位の実績があります。

アジア市場への注力

ロジスティードグループは現在、日本国外で94社が540カ所に拠点を構えています。同社のフォワーディング事業の中核を担うロジスティードエクスプレスは、米州、欧州、東アジア、アジア太平洋地域に展開し、顧客のグローバルサプライチェーンに最適なソリューションを提供しています。

トール社との協業により、両社のアジア拠点を相互活用し、荷主企業へのサービス範囲を拡大できます。コスト抑制による収益性向上も期待されています。

再上場に向けた成長戦略

KKRによる買収と再出発

ロジスティードは2023年3月、米投資ファンドKKRに約6700億円で買収され、日立製作所の子会社から独立しました。同年4月に「日立物流」から「ロジスティード」に社名を変更し、新たなスタートを切っています。

KKRは当初から「5年以内の再上場を目指す」方針を示しており、いつでも上場可能な内部体制を維持すると表明していました。2028年3月期の再上場が現実的な目標となっています。

LOGISTEED2030の目標

同社は長期計画「LOGISTEED2030」を掲げ、2030年に向けた成長目標を設定しています。

  • 売上高:1.5兆円
  • CO2排出量:2013年度比50%削減
  • 海外売上比率:50%以上

日本郵便との提携は、特に海外売上比率の向上に大きく寄与する可能性があります。トール社のアジア・太平洋ネットワークを活用することで、日系企業のアジア進出支援や、アジア域内の物流需要取り込みを加速できます。

両社にとってのメリット

日本郵便の狙い

日本郵便にとって、この提携は主力の宅配事業や国際物流と合わせた「総合物流企業」への進化を意味します。国内では郵便物の減少が続いており、新たな収益源の確保が喫緊の課題となっています。

ロジスティードの3PL事業と組み合わせることで、国内配送から国際物流まで一気通貫で運営できる体制を構築し、企業顧客への提案力を高められます。

ロジスティードの狙い

ロジスティードにとっては、日本郵便グループの国内輸配送リソースとノウハウを活用できることが大きなメリットです。特にラストワンマイル(最終配送)領域で、日本郵便の全国ネットワークは大きな強みとなります。

また、日本郵便傘下のトール社との協業により、アジア市場でのプレゼンス拡大とコスト競争力の強化が期待できます。再上場に向けて、収益性と成長性の両面で投資家にアピールできる実績を積み上げる必要があります。

注意点・今後の展望

M&Aによる規模拡大

ロジスティードは積極的なM&A戦略も展開しています。2024年8月には同業中堅のアルプス物流に対し、総額約1051億円のTOBを実施して子会社化を目指しました。規模の拡大により、物流効率化とサービス品質向上を図る方針です。

物流業界の構造変化

2024年問題(トラックドライバーの時間外労働規制強化)を背景に、物流業界では効率化と連携強化の動きが加速しています。ロジスティードと日本郵便の提携も、こうした業界全体の構造変化の中で理解する必要があります。

単独では対応しきれない課題を、異なる強みを持つ企業同士が手を組むことで解決する流れは今後も続くでしょう。

まとめ

ロジスティードと日本郵便の資本業務提携は、両社の強みを補完し合う戦略的な取り組みです。第1弾となるトール社とのアジアフォワーディング事業の共同展開は、グローバル物流市場での競争力強化に向けた具体的な一歩といえます。

ロジスティードは2028年3月期の再上場を見据え、日本郵便グループのリソースを活用しながら成長戦略を推進していきます。国内配送から国際物流まで一気通貫で提供できる総合物流企業の実現に向けて、両社の協業がどのような成果を生み出すか注目されます。

参考資料:

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